錯綜する第8世代

情報が錯綜しすぎててよく分らない…。

Coffee Lake-S

先日、当BlogでもIntelの第8世代Coreの件でKaby Lake RefreshとCoffee Lakeで、話が見えないという話をしたが、さらにまた妙な話が浮上している。
新たに出た情報では、Coffee Lake-Sというデスクトップ向けCPUは、8~9月に6コアと4コアが第一弾として登場し、Kaby Lake Refreshは存在しないというのである。
話の出所となるIntelの資料は、2017年5月30日のCOMPUTEX TAIPEI 2017時に明らかにされたもののようで、それによるとCoffee Lake-Sは2段階で登場するとされているようである。
先日の話だと、Kaby Lake Refreshがこの夏に登場し、2018年初頭にCoffee Lakeの登場としていた事から、話が随分と食い違う事になるが、Coffee Lake-Sが2段階で発売され、デスクトップ版にKaby Lake Refreshが存在しないという事になると、それなりに辻褄は合う事になる。
つまり、このような話であれば先日の話はあくまでもモバイル版の話であった、という事になるわけである。
実際の所はわからないが、もしそうだとすると、第8世代Coreが前世代より30%の性能向上になるという話は、Coffee Lakeを第8世代として捉えた話で、8~9月に登場するCoffee Lake-Sのデスクトップ版の事であった、と解釈する事ができる。
…これだと、何となく話の流れが明確になるので、この話が真実である事を期待したいところである。

新ソケット?

ただ、この話以外にも、やはりCoffee Lake-Sは2018年第1四半期になるという話もあり、まだまだ混迷しているのは事実なのだが、その2018年第1四半期になるという話と同時に語られている話の中に、気になる情報がある。
それはCoffee Lake-SのソケットはLGA1151ではなく、新ソケットのLGA1151 v2になり、それらは互換性がないという話である。
Coffee Lakeはチップセットが新しく300シリーズが投入される事になるが、その300シリーズのマザーボードはLGA1151 v2ソケットとなり、今後登場するCanon Lakeと互換性を有するというのである。
こうなると、100シリーズや200シリーズのチップセットで運用していた人は、またしても乗り換え計画を見直す必要が出てくるわけで、ユーザーからすると由々しき問題となる。
私のように、大幅に世代を乗り換える人はそもそもが買い換えだから良いとしても、こまめにパーツ単位で世代を乗り継いでいる人からすれば、かなり大きな出費になる事は間違いない。
AMDのRyzenで採用されたAM4ソケットは、AMD自身が4年は継続すると明言しているので、それから比べれば大きな違いである。
こうなると、自作PCユーザーから「Intelはソケット商法で稼いでいる」と言われても仕方のない話で、今年春から続いているRyzen人気に引き続いて自作PCユーザー離れを引き起こす要因になりかねない。

気になるのは価格

今回の話で、第一弾としてCoffee Lake-Sの6コアと4コアが8~9月に登場するという事からわかるように、Intelは今後Core i7系はほとんどが6コア12スレッドになると予想されている。
Ryzenは7シリーズが8コア16スレッドなので、そこまでの並列性はないが、Intelからすると6コア12スレッドでRyzen 7シリーズと戦っても勝てるという認識でいると考えられる。
それはそれで良いのだが、問題はその価格。
Intelは長い間4コア8スレッドでかなり高いコスト設定をしてきており、先日のXシリーズでようやく8コア16スレッド製品において599ドルという価格設定を行った。
となると、Coffee Lake-Sの6コア12スレッド製品は、少なくともこの599ドルという価格設定よりは安くならないとユーザー側は納得しないわけだが、問題は実際の価格である。
例えばXシリーズの6コア12スレッド製品としてSkyLake-Xの7800Xが計画されているが、これの価格は発表時には389ドルと設定されている。
SkyLake-Xという枠組みなので、格付けとして考えれば上位はSkyLake-Xになるので、Coffee Lake-Sの6コア12スレッドは、この389ドルよりは安くならないとユーザーサイドとしては納得できないのではないかと思う。
私としても、PCI Expressのレーン数等を考えれば、Xシリーズの方が割高になっても不思議ではないかな、と思うし、できればCoffee Lake-Sの最上位品は350ドル以下が理想ではないかと思う。
実際にいくらのブライスが付くのかは当然まだわからないが、今までよりも買いやすい価格になる事を祈りたい。
もちろん、それはCPUだけに留まらず、チップセットやマザーボード価格にも言える事だが。

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武上

18歳の時、人生の最大の選択ミスをしてしまい、いきついた場所として山梨県人となる。 その後、建設業に身を投じ、資格をいくつか取得するものの、結局自分の性格と合わない事を理由に上京。 上京後、世間で話題になりつつあったアニメ・ゲームを主体とする業界の人間となり、デジタルコンテンツ業界を含む数々の著名人と同じ土俵でマルチメディアな仕事をするに至る。 一見華やかなメディアの世界の、その闇の深さたるやハンパない事こそ世間に何となく知られてはいるが、業界人しか知らないその氷山の全体像を十分すぎるほど目の当たりにした後、家庭の事情で再び甲州へと帰還。 しかし、この帰還も人生の選択ミスだったかもしれないなぁ…と今では思うものの、時既に遅し。 今は地元の製造業を営む会社の総務・品質保証という地味ではあるものの堅実な職につき、いつか再びやってくるだろう夢の実現を信じて隠者的生活を送っている…ハズだったのだが、またしても周囲の事情で運命は波乱の様相を見せ始めた。 私の人生は一体どの方向を向いているというのだろうか? ちなみに筆者はPCとの付き合いはかなり長いと思っている。 古くはPC-8801 mk2 SR、X1 Turbo、X68000、FM-Towns、PC-9801シリーズ(互換機含む)、PowerMAC 9500等をリアルタイムで使い、その後は、Windows PCの自作機を中心に現在に続いている。 デジタルガジェットに関しては興味もある事から、その時代の時々において、いろいろ使ったり調べたりして、専門家ほどではないが知識は蓄えてきたと思っている。 そうした経験を元に、今の時代へ情報発信させてもらっている。少々くどい言い回しが多いかも知れないが、お付き合いいただけるとありがたい。 連絡先:takegami@angel-halo.com (@を小文字にしてください)

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