1080pで高fpsを実現するビデオカード。
これがホントのミドルレンジ?
AMDから、1080oゲーミングに最適とするミドルレンジGPU「Radeon RX 6600 XT」が発表された。8月10日から発売されるが、推奨小売価格は379ドルという事なので、日本円だと約41,700円(1ドル110円として換算)…に輸入手数料等が加わって5万円程度といった感じだろうか。
今まで発表されていた一つ上位のRadeon RX 6700 XTは1440pを対象とした製品だったが、実は世界的にはまだ全体の60%程度は1080pである事を考えると、本当の意味での普及製品はRadeon RX 6600 XTになると言えるのかも知れない。
また、Steamプラットフォームで利用されているGPUとしては、未だGeForce GTX 1060が最もシェアが高いと言われているので、AMDとしてはこのGeForce GTX 1060のアップグレードGPUとしてRadeon RX 6600 XTを推していくようだ。実際、このアップグレードを実行すると、主要なゲームで2.2~2.5倍の性能向上が図れるようで、旧モデルのRadeon RX 5700と比較しても1.4~1.7倍の性能を持つようだ。これらの性能をライバル比でいうと、GeForce RTX 3060より高速だという。
スペックは順当なミドルレンジ
Radeon RX 6600 XTの主な仕様だが、CU数が32基、ゲームクロックが2,359MHz、Infinity Cacheが32MBとなる。メモリはGDDR6 8GBで、電源は160Wで、外部電源として8ピンが1つ必要になる。
これらの仕様を見る限り、確かにミドルレンジとしては順当な性能と言えるが、私の環境では多少性能が不足する事が考えられる。
まず私はモニタ解像度が3,440×1,400のモニタ1台と2,560×1,440のモニタが1台というマルチディスプレイなので、そもそも1440pを基準にしたGPUが前提になるという事と、これだけの解像度なので、メモリに関しても8GBでは足りないと考えられる。
前述したように、もともと1080pを想定したGPUなので、高fpsを必要とする場合なら解像度は1080pを基準で考えるべきである。もし、fpsは60程度で十分というのであれば、Radeon RX 6600 XTで2,560×1,440のモニタを利用するのでもおそらくはスペックを考えても問題なく利用できるだろう。
価格が…
この1080p基準のRadeon RX 6600 XTでも価格が5万円程度と考えると、なんだか一昔前より明らかにGPUの価格設定は高めに出ているという感じがする。
以前だと、ミドルレンジクラスなら3万円前後という感じがするのだが、今のGPUの価格設定だと、このミドルレンジで5万円という価格設定も極端に高く感じないから恐ろしい。
だが、どう考えても全体的な設定値が過去より高くなっている。製造コストか微細化された事で高くなっているのも事実だが、どんどん割高になっている感じがする。
実装された性能として、レイトレーシング機能があったりする事で、付加価値が上がっている事も、価格に上乗せされている理由になっているのかも知れないが、ゲーム側が要求するGPU性能を見たそうと思うと、どんどんと価格ばかりが上がっていく。
この高騰化の流れは、やはり止める事はできないのだろうか?
ミドルレンジクラスは、まだ高騰しても高くなる金額がそこそこで納まるから良いが、高性能化すればするほど、この差は広がり、より高いGPUににってしまっている。
だから、私の環境で考えると、Radeon RX 6700 XT以上のGPUが必要になるが、もうこの時点で価格は10万円弱を想定しないといけなくなる。ま、Radeon VIIを購入した時も9万円ちょいだたから、それと同じぐらいの価格が必要という事になるわけだが、そもそもRadeon VIIは当時のAMDの最高峰GPUなワケで、そう考えると今のGPUの価格設定はやはりどこかオカシイと思えてならない。
どちらにしても、比較的手が出しやすいGPUが登場したのは間違いない。
価格設定に疑問はあるが、今の状況がコレなので、今すぐ欲しいと考える人はRadeon RX 6600 XTを兼当製品に加えてみるのも良いだろう。
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