丁度良いベアボーンキット

メインPC、これで組むのが良いかもしれないとちょっと思った。

安定のベアボーンキット

自作PCは全てのパーツを自分で決めて自由に作れる事が醍醐味ではあるのだが、それだとハードルが高い、と考えている人も多い。
私も、一番最初はベアボーンキットという、メーカーがマザーボードとPCケース、電源などを予め決め打ちしているセットを購入し、それにCPUとメモリ、dGPUを自分で別で購入、組み合わせて自作した記憶がある。
このように、スペックなどを自分で自由に決めたいと思いつつも、全てを自分で決めるのが大変という人は、各社から出ているベアボーンキットを使うというのも悪い選択ではない。
ここ最近、私はベアボーンキットを使う事はなかったのだが、AsRockから興味深いベアボーンキットが登場するらしい情報をキャッチした。

AsRockのベアボーンキットAsRock ASRock Launches 8 Liter DeskMeet
https://www.asrock.com/news/index.asp?iD=4802

残念ながら、まだ国内のAsRockのサイトには情報は載っていないのだが、英語サイトには情報は掲載されている。

IntelベースのものとAMDベースのものがあり「AsRock DeskMeet」というシリーズで発売されるようである。
今回、私はこの中でもIntelベースの「ASRock DeskMeet B660」がかなりお薦めできるものではないかと思っている。
最近発表された、第12世代Alder Lakeを利用する事ができる廉価版チップセットB660を採用したものである。

コンパクトデザイン

「ASRock DeskMeet B660」は、容積8Lという小さな筐体の中に、全高54mmまでの空冷CPUクーラー、120mmサイズAIO水冷クーラー、2基の3.5インチHDD、最長200mmのグラフィックボードなど、一部は排他利用となるものがあるが、それらに対応する事のできるベアボーンキットである。
dGPUに関しては200mmまでの長さと限定的ではあるので、搭載できるのはGeForce RTX 3060系が限界ではないかと思うが、この手のサイズのものでこれより上のGPUを使用する事そのものが考えにくい事なので、とりあえず200mmまでのdGPUが搭載できる事で、そこそこのGPU能力は持たせる事ができる、と考えればよいだろう。
特筆すべきなのは、搭載しているマザーボードで、一応フォームファクタとしてはMini-ITXとしているが、実際には基盤は拡張されていてメモリスロットが4スロット用意されている。PBPとして65Wまでが許容値なので、Alder Lake-Sに対応するCPUが搭載でき、16コア24スレッドのCore i9 12900が搭載できるというのは大きな魅力ではないかと思う。
基盤に搭載されたVRM電源は7(5+2)フェーズなので、爆熱と言われるAlder Lakeでも稼働させるに不安はないだろう(65Wまでだからまず問題はないが)。
また、この基盤に接続できるストレージとして、基板上に2基のM.2スロットが実装されており、どちらもPCIE4.0x4接続NVMe M.2 SSDに対応し、一方はSATA接続のM.2 SSDにも対応している。この他に3基のSATAポートも搭載されているので、ストレージが足りない、という事はまずないだろう。
これだけの性能を搭載可能としていても、筐体サイズが168mm×219.3mm×218.3mmに収まるので、置き場所にも困るという事はないだろう。
詳細は以下でレビューされているので、参考にしていただきたい。

自作とゲームと趣味の日々
https://jisakuhibi.jp/news/asrock-deskmeet-b660

AMD版のベアボーン

「ASRock DeskMeet」シリーズにはAMDベースのものも用意されている。
それが「ASRock DeskMeet X300」で、AMD Ryzen 5000シリーズのCPUとAPUに対応したものになる。
筐体サイズはIntelベースのものと全く同じで、中に搭載されているマザーボードが異なる。チップセットはX300で、搭載するソケットはAM4となっている。
搭載するCPUやAPUはTDP65Wまでのものが搭載可能なので、主力はRyzen5000シリーズのAPUという事になるかもしれないが、マザーボードのBIOSで電力制限を調整できればRyzen 9 5950Xや12個のRyzen 9 5900Xも搭載できるかもしれない。
AMDはIntelよりも省電力系のCPUが少ないので、このベアボーンキットを活用できるCPUにはいろいろと制限があるので、やはり主力はAPUという事になるだろう。
接続できるストレージは基板上に1基のM.2スロットが実装(PCIE3.0x4接続NVMe M.2 SSDに対応)している。その他に2基のSATAポートがあり、2.5インチSSD等が搭載可能だ。
正直…Intelベースの「ASRock DeskMeet B660」の方が、ユーザーとしては性能幅が広い為、選びがいがあると思えるだけに、本製品はちょっと残念な感じがしないでもない。
ただ、AMD環境でないとダメという人には良い選択肢だとは思う。

ハイエンドを目指すわけではないが、性能に一定の妥協はしたくない、でも本体は小さい方がいい、という人にはかなりお勧めできるベアボーンキットではないかと思う。
国内販売が正式に発表されていないようなので、そこが唯一気になるところではあるが、おそらく秋葉原では取扱いがあるのではないかと思う。
自作を手軽にやってみたいという人にもお勧めできるベアボーンキットなので、気になる人はチェックである。

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武上

18歳の時、人生の最大の選択ミスをしてしまい、いきついた場所として山梨県人となる。 その後、建設業に身を投じ、資格をいくつか取得するものの、結局自分の性格と合わない事を理由に上京。 上京後、世間で話題になりつつあったアニメ・ゲームを主体とする業界の人間となり、デジタルコンテンツ業界を含む数々の著名人と同じ土俵でマルチメディアな仕事をするに至る。 一見華やかなメディアの世界の、その闇の深さたるやハンパない事こそ世間に何となく知られてはいるが、業界人しか知らないその氷山の全体像を十分すぎるほど目の当たりにした後、家庭の事情で再び甲州へと帰還。 しかし、この帰還も人生の選択ミスだったかもしれないなぁ…と今では思うものの、時既に遅し。 今は地元の製造業を営む会社の総務・品質保証という地味ではあるものの堅実な職につき、いつか再びやってくるだろう夢の実現を信じて隠者的生活を送っている…ハズだったのだが、またしても周囲の事情で運命は波乱の様相を見せ始めた。 私の人生は一体どの方向を向いているというのだろうか? ちなみに筆者はPCとの付き合いはかなり長いと思っている。 古くはPC-8801 mk2 SR、X1 Turbo、X68000、FM-Towns、PC-9801シリーズ(互換機含む)、PowerMAC 9500等をリアルタイムで使い、その後は、Windows PCの自作機を中心に現在に続いている。 デジタルガジェットに関しては興味もある事から、その時代の時々において、いろいろ使ったり調べたりして、専門家ほどではないが知識は蓄えてきたと思っている。 そうした経験を元に、今の時代へ情報発信させてもらっている。少々くどい言い回しが多いかも知れないが、お付き合いいただけるとありがたい。 連絡先:takegami@angel-halo.com (@を小文字にしてください)

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