IntelもAMDも、次期主力製品がほぼ同時期にぶつかるようで。
第13世代のIntelと7000シリーズのAMD
第13世代CPU「Raptor Lake-S」とZ790のチップセット搭載マザーボードが9月28日に行われるイベント「Intel Innovation 2022」でその性能が明らかにされる、という情報が出てきた。ちなみに公式リリース日は翌月の10月17日だとしていて、もう次世代が目の前に見えてきている事が窺える。
ただ、この時発表されるのはハイエンド製品が主力で、CPU型番にKが付かないnon-KシリーズとH770、B760のチップセット搭載マザーボードは、2023年1月5日に開催されるCES 2023での発表との事らしい。
先日も当Blogで、普通の人はもうハイエンドPCを作れないような時代に突入しているので、結局は来年初めが、ほとんどの人のハードウェア変更時期、と言えるかも知れない。
ちなみにRaptor Lake-SではH710チップセットの予定はなく、ローエンド向きはH610チップセットが引き続き利用され、現時点で用意されている600シリーズのチップセットを搭載したマザーボードでもRaptor Lake-Sが対応できる、と予想されている。
第12世代ではPコアとEコアに役割が分けられるというハイブリッド構成となったが、第13世代でも引き続きハイブリッドコアとなる予定で、主としてはEコアが増量され、1コア辺りのキャッシュ容量が増えるという話が出ている。
と同時に、IntelはMeteor Lakeというモバイルタイプも発表している事から、Raptor Lake-Sの派生でP/Uモデルが登場するのかまではまだ現時点ではハッキリ判っていないようである。
また、この9月28日のイベントというタイミングは、AMDのRyzen 7000シリーズの発表とタイミング的には似通っていて、AMDは9月15日にRyzen 7000シリーズをリリースする、と噂されている。
久々に両者の次期コアが真っ正面からぶつかる展開のようで、ベンチマークが今から楽しみな感じである。
普及が遅い
ただ…個人的な話をすると、第12世代のIntelコアですら、まだ普及仕切れていないような状況ではないかと思える。
ノートPCなどのモバイル系コアでも、未だメーカー製品に搭載されているコアが第10世代とか11世代とかになっていて、第12世代が潤沢に使われている感じが全くしない。
しかもAMDなどはRyzen 6000シリーズを搭載したノートPCは私自身、数機種しかしらないし、実物は観た事すらない。
新しいテクノロジーが次々と出てくるのは良いが、普及がそれに追従できていないという問題はある意味とても大きいのではないかと思う。
こういった問題の原因は、半導体不足が影響している…というだけが理由なのだろうか?
NVIDIAなどの次期GPUの話を聞いたりすると、現行半導体が余っていて、次期GPUの生産を抑制する、といった話もある。
つまり、半導体不足とはいっても、主力コアなどが不足しているのではなく、製品そのものを成立させるための電源周りの半導体だったり、その他に影響がある部分だったりするところが足りないという事のようで、それならばIntelやAMDのCPUが入れ替わらないという理由とは異なるところに問題がありそうな気がしないでもない。
実際はメーカーや製造メーカーでないと詳細は分からないところだが、何故今の時点でまだ第10世代コアが主力製品になっていたりするのか、そしてこの事で、実際にユーザーが使用する製品にどれぐらいのタイムラグがあるのか、とても気になる話である。
廉価版で価格を下げる?
で、ふと思った。
どうして第12世代コアを搭載した製品が出ずに、未だ第10世代コア搭載のノートPCなどが発売されるのか、という事だが、ひょっとして価格を下げる為にそうしているのではないか、という事。
以前までは、CPUは価格据え置きで新世代が入れ替わっていたが、最近は次世代CPUの製造単価が上がってきていて、価格据え置きで製造しにくい時代になった。
となると、PCベンダーの第12世代コアの購入価格と、第10世代コアの購入価格では、第10世代の方が安いわけで、それで製品ラインナップに幅を持たせているのではないか?
スマホなどは、型落ち品も併売していたりするし、PCに関しても型落ち品という存在は以前よりあったが、メーカーがそもそものラインナップに、世代差を付けた商品展開をしている、というケースがあり得るように思える。
もしそうだとしたら、今世代のCPUは高級グレードにしか搭載されず、そもそもCPUメーカーが想定している客層に届くには、価格の問題がクリアされないと届かない、という事になりそうな気がしてならない。
ま、私の予想でしかないが、何となく、Ryzen 6000シリーズ搭載PCの価格を見ていると、そう思えてくる。
というわけで、私はメインPCの入れ替えが立ち消えになっている現状があるので、それの落とし所を見つける必要がある関係から、まだこの先はずっとテクノロジーを追いかける事になるのだが、消費者の手元にはリーズナブルかつ高性能な製品が無事届く事を祈っていきたい。
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