Minisforumのあの名機が帰ってくる。
B550 Pro
Minisforumから、B550という外付けGPUを接続できるミニPCが発売されていた。
本体側面に接続スロットが設けられていて、そこに拡張ベースを取り付け、その拡張ベースにPCI Express×16スロットが用意されていて、そこに2スロット厚のビデオカードを接続する事ができるものだった。
そうやって拡張したGPUの電源は別途用意する必要があり、拡張ベース横にATX電源を配置、接続する形になっていたので、形とては結構不格好な感じではあるものの、実用性という意味ではとても良い製品だった。
B550が搭載できるAM4のCPUはTDPが65wまでのもので、おそらくはRyzen7 5700Xまでが搭載可能なものだった。なので省電力ではあるものの、8コア16スレッドに外付けGPUが搭載可能なミニPCとして、多くのミニPCの中では異彩を放っていたモデルだった。
そのB550は結構長い間販売が続いていたのだが、生産が止まったのか、その後は販売終了モデルとなっていた。
ちょっとほしかったなぁと思っていたモデルだが、当時私は入れ替えるメインPCの最終的な形を決めかねていて、結局購入する事なく終わってしまった。
そのB550の進化版がMinisforumで計画されているという。
それがB550 Proで、今度は外付け電源を内蔵してしまう方向で製品化されるようだ。
さらなる拡張性
B550 Proは、dGPUを接続するためのPCI Express3.0×16スロットが1つ、さらにSSDやネットワーク拡張カードを増設できるよう、PCI Express3.0×16スロットが1基、PCI Express3.0×4スロットが1基、用意されるようだ。
さらに、搭載できるCPUの幅も広がり、Ryzen7 5800Xまでサポートが可能になった。搭載する電源容量を大きくしているという事なのだろうし、それに合わせて排熱も可能になったのだろう。
公式サイトではRyzen7 5800X3Dも搭載可能としているので、ゲーミングミニPCとしても活躍出来そうである。
問題は接続できる外付けGPUがどのサイズまで搭載できるか、という事と、どの消費電力枠まで可能なのか、という事だ。
個人的にRadeon VIIを搭載したいと思っているのだが、そうなると300wくらいのビデオカードを許容しないと実現は不可能になる。どうもB550 Proのデザイン予定では650wのSFX電源をサポートするようなので、何とか動作させる事は出来そうである。
またビデオカードサイズに関しても、300mmまでの長さには対応するようなので、筐体内にセットする事は出来そうである。
なので後は組み合わせるCPUの消費電力などとの兼ね合いになる。
思ったより拡張性は高いようだ。
ベストな組合せを考える
B550 Proが発売されたなら、組み合わせるCPUとビデオカードで最適なパターンが何かを考えてみると、案外Ryzen7 5800X3DとRadeon RX 6700XTで組み合わせた時が良い感じでハイパフォーマンスになるのではないかと思えてくる。
GPUの消費電力が気になるなら、一つ下のRadeon RX 6600XTでも良いが、性能を追求するなら6700XTに進みたいところ。
というのも、Ryzen7 5800X3DはTDPが105w、Radeon RX 6700XTが230wなので、他のストレージやマザーボードの消費電力などを加味しても、これらは650wの外部電源で賄えると考えられる。それにRyzen7 5800X3Dは、どうしても発熱問題で一定以上のクロックに上がらないので、その分消費電力は抑えられているのがポイントである。
ゲーム主体で考えないのなら、CPUはRyzen7 5700Xで良いだろうし、さらにGPUがCPU内蔵、つまりAPUで良いというのなら、Ryzen7 5700Gを搭載してやれば以前のB550と同等の運用方法が出来る。
選択肢は案外と広そうなのが良い感じである。
組合せでいろいろなパターンが楽しめるB550 Proは、自作を楽しみつつ、高効率なRyzen 5000シリーズが有効に使えるシステムなので、ミニマムに自作を楽しむという用途に向いているように思う。
…何か、私もサブPCとして欲しくなってきたな。
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