第5世代iPad Air

今買うならiPad Proよりも新型iPad Airではなかろうか?

M1チップ搭載

Appleが9日、新製品を発表し、M1 UltraというM1シリーズ最強のSoCを発表し、Mac Studioという新たなMacのシリーズを発売した記事は既に当Blogにも書いた。
そこでも少し触れたが、新型iPad Airも、ある意味、今回の新製品発表の中では大きなトピックスになる話ではないかと自分的には思っている。
まさかのM1搭載理由は、遂にiPad Proと同等のM1チップを搭載したという事にある。
処理能力的には、これでiPad ProとiPad Airで差がなくなった、という事になるからである。
ただ、詳細を見ていくと細かいところでいろいろな違いがある。その違いを大きいと見るか、それとも些細な事と見るかで、今買うならどちらが良いのかという事が決まってくる。
そして考えられる事として、ほとんどの人は新型、つまり第5世代iPad Airを購入する方がコスト的メリットが大きいのではないかという答えに行き着く。
そのあたりを少し掘り下げて考えてみたい。

体験は同じ

もともと、iPadという製品は、どの製品を購入してもユーザー体験に大きな差はない。
もし差が出るとしたら、ハードウェア的な違いから、操作感として違いを感じるか、連携して使用出来るデバイスの差によって感じ方が異なったりする程度である。
特に、Apple Pencil 2が使えるかどうかは結構大きな差になるし、Face IDかTouch IDかは、使い方によってその体験が変わってくる。
今回の第5世代iPad Airと、2021年発売のiPad Proとの体験での違いで言うと、まさにFace IDかTouch IDかの違いと、液晶がProMotionに対応しているかしていないか、ぐらいの違いしかないと言える。
どちらもApple Pencil2に対応し、Magic Keyboardに対応しているし、11インチと10.9インチで液晶パネルサイズもほぼ同じである(12.9インチモデルは除く)。
つまり、ユーザー体験としてはiPad Pro 11インチを選ぼうが、第5世代iPad Airを選ぼうが、同じなのである。
だから、もし細かい仕様を気にしないのであれば、コスト的には第5世代iPad Airを買う方がメリットは大きい。
だが、その細かい違いによって、満足感が変わるとかんがえられるようなら、より詳しい違いを知り、どちらを選ぶかを考える必要がある。
この違いは、使い勝手の違いに直結するところでもあり、気にすれば深みにハマる部分でもある。コストとの兼ね合いもあるので、よくよく比較してみる事である。

一番の違いはストレージ容量

iPad Proのストレージ最大容量は2TBである。そして1TBと2TBモデルは、M1チップでもメインメモリが16GBのものなので、SoCとしてもより上位に位置する。
一方iPad Airはストレージ最大容量が256GBである。iPad Proの方が最大8倍のストレージ容量を持つことになる。
iPadは、データをアプリによって作り出すと、そのデータは各アプリの制御下にて管理する。時折、この各アプリで保存しているデータを相互に呼び出したりするアプリがあるが、基本的にアプリ内にデータを保存して抱え込むと考えれば良い。
なので、案外とストレージ容量は大きい方がよい事がある。特に動画編集をしたり、写真を恐ろしいまでに大量に加工したりする場合は、本体ストレージが小さいと機能的に制限をうける事もありうる。
データを外に出すには、オンラインストレージに逃がすか、ファイルアプリもしくはそれに準じるアプリで、外付けストレージで外に出すといった事が必要になる。
だが、外に出してしまえば、使いたい時にすぐにサッとデータを出せるかどうかはわからない。そのアプリ毎のファイルコントロール次第である。
なので、そういった1つのデータサイズが大きいものを取り扱う場合は、可能な限り内蔵ストレージが大きいモデルが好ましい。
ストレージ容量が小さければ、その分、データの取り出しや書き出しを頻繁に行う必要が出てくる可能性がある、という事である。
但し、iPhoneなどを使っていて、256GBモデルなどでまだストレージが大量に余っている、という人は、案外256GBでも全然問題がない、という場合もある。Kindleなどの電子書籍を大量にiPadに保存する、という人であっても、動画ファイルとは異なるので、思った以上の数の本を取り込むことが可能である。
なので、扱うデータによってこの辺りが大きく変わるので、自分がどういった用途で使う事になるのか、という事をよく考え、その上でストレージ容量がどれだけあれば足りるのかを考える必要がある。
但し、想定できる使い方だけで、その容量を考えない方がいい。iPadを目の前にして、いろんな事が出来るという事を知った後に、思った以上にデータを扱う量が増える、なんて事もある。
多少なり、余裕をもった総定量を考えた方が良いだろう。

その他の違い

この他、iPad ProとiPad Airの違いの中で大きいのは、液晶のリフレッシュレートが60Hzか120Hzか、という違いである。
120Hzで画面が書き換わるProMotionは、iPad Proにしか搭載されていない機能で、この書き換え速度の速さ故に、iPad Proでは手書き文字の画面遅延は全く感じられない。
ただ、これはiPad Airしか目にしていなければ、iPad Airの画面書き換えが遅く感じるという事はなく、あくまでも比較してはじめて判る、といった類いのものである。
また、カメラに関してはiPad Airは解像度こそ12MPではあるがシングルカメラなのでiPad Proほど高度な事はできない。ただ、iPadというタブレットデバイスのカメラを極限まで使い込む人がどれだけいるのかと考えると、ここはコストダウンしていても影響を受けない人は多いかも知れない。
あと、これは地味に響いてくる違いだが、iPad ProはコネクタはUSB Type-C形状でThunderbolt規格に対応しているが、iPad AirはあくまでもUSB Type-Cの規格になっている。DisplayPortとしての機能は持ち合わせているので、モニタ出力には対応しているものの、Thunderboltとは異なるので、データ転送速度などに違いがある。
他、探せばまだ小さな違いはあるものの、要するに違いはこのレベルのものである。
タブレットとしての機能から得られるアプリケーションの利便性という体験に大きく響くものはあまりないので、どうしても、という拘りがなければiPad Airでも大きな不満は出ないはずである。

というわけで、ストレージ容量さえ許容できれば、今回の第5世代iPad Airは実にお買い得なタブレットではないかと思う。
上手くクラウドストレージと組み合わせて使えば、非常に役立つデバイスだと思う。

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武上

18歳の時、人生の最大の選択ミスをしてしまい、いきついた場所として山梨県人となる。 その後、建設業に身を投じ、資格をいくつか取得するものの、結局自分の性格と合わない事を理由に上京。 上京後、世間で話題になりつつあったアニメ・ゲームを主体とする業界の人間となり、デジタルコンテンツ業界を含む数々の著名人と同じ土俵でマルチメディアな仕事をするに至る。 一見華やかなメディアの世界の、その闇の深さたるやハンパない事こそ世間に何となく知られてはいるが、業界人しか知らないその氷山の全体像を十分すぎるほど目の当たりにした後、家庭の事情で再び甲州へと帰還。 しかし、この帰還も人生の選択ミスだったかもしれないなぁ…と今では思うものの、時既に遅し。 今は地元の製造業を営む会社の総務・品質保証という地味ではあるものの堅実な職につき、いつか再びやってくるだろう夢の実現を信じて隠者的生活を送っている…ハズだったのだが、またしても周囲の事情で運命は波乱の様相を見せ始めた。 私の人生は一体どの方向を向いているというのだろうか? ちなみに筆者はPCとの付き合いはかなり長いと思っている。 古くはPC-8801 mk2 SR、X1 Turbo、X68000、FM-Towns、PC-9801シリーズ(互換機含む)、PowerMAC 9500等をリアルタイムで使い、その後は、Windows PCの自作機を中心に現在に続いている。 デジタルガジェットに関しては興味もある事から、その時代の時々において、いろいろ使ったり調べたりして、専門家ほどではないが知識は蓄えてきたと思っている。 そうした経験を元に、今の時代へ情報発信させてもらっている。少々くどい言い回しが多いかも知れないが、お付き合いいただけるとありがたい。 連絡先:takegami@angel-halo.com (@を小文字にしてください)

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