Nintendo Switchのカスタマイズモデル販売再開とFF16の300万本から見る。
入手難から脱したか
Nintendo Switchの購入先として、私は過去にマイニンテンドーストアでカスタマイズ品を購入した。
Joy-Conのカラーリングを好きなものに変更できたりと、店頭売りの製品と異なる組合せで購入できるのだが、私は有機EL版が発売為れる前に、バッテリーの持続時間が延長された2019年モデルを購入したのだが、本来はこのように公式でも問題なく購入できるのが正しい形だった。
ところが、半導体不足が世間で言われるようになってから、Nintendo Switchも入手難となり、それにあわせて転売屋が動きだすと、途端に価格が高騰、普通では入手できないといった状況になった。
この時は、SwitchだけでなくPlayStation5に関しても同様で、PlayStation5などは発売して2年以上も抽選販売のままであり、良質なソフトも投入されないといった事態が続いてた。
が、今年に入ったあたりから、ハードウェアは順調に入手しやすい状況となり、今ではほとんど困る事なく購入できるようになり、Nintendo Switchに関しても、マイニンテンドーストアでカスタマイズ品も既に購入可能になっている。ちょうど、Joy-Conでパステルカラーのものが登場してきたタイミングで、そのカラーが選べるカスタマイズの話が浮上してきた。
6月30日(金)から「Nintendo Switch(有機ELモデル) Customize」でパステルカラーとホワイトのJoy-Conが選べるようになります。 自分だけのオリジナルSwitch、あなたなら何色にしますか?#NintendoTOKYO #NintendoOSAKA pic.twitter.com/QaHHoamyUn
— Nintendo TOKYO/OSAKA/KYOTO (@N_Officialstore) June 28, 2023
こういう状況を見ると、もう入手難だったという話は過去の話になったと言えるかも知れない。
だが、それぞれのハードウェアは別々の課題が残されている。入手難だった時期はある意味空白の期間だったとも言えるが、この空白の期間があった事で、この先の考え方が大きく変わる可能性がある。
FF16、300万本
PlayStation5としては、FF16という待ちに待ったソフトがようやく発売され、全世界累計300万本を販売した、という事で、大きく安堵する事ができたのではないかと思う。
PS5専用ソフトとしては、長らくヒット作が見えてこなかったが、FF16は体験版の頃から評判はよく、結果として300万本に届き、今後もまだ伸びる事が予想されている。
FF14のプロデューサー兼ディレクターである吉田氏が、FF16のプロデューサーでもあるが、さすがは吉田氏だという声もあるとかないとか…。
販売数が伸びていく事は喜ばしい事ではあるが、FF16が発売された事で、PS5の新たな問題もまだ浮上した。
FF16ほどの表現をすると、本体の熱暴走を気にしなければならないという事である。
FF16のプレイ中に電源が落ちたという話は結構聞かれる話のようで、その原因が熱暴走にあるのではないかという事で、スクエニが調査を開始している。
実は、PS5は今まで数回マイナーチェンジしているのだが、初期ロット品から徐々に冷却機構が簡略化されてきているという背景がある。
初回ロット品の重量が重かったのは、この冷却機構の重さによるところが大きく、型番が一つ新しくなるたびに冷却機構が小さくなってきている。
この事が影響しているのかはまだ明確ではないが、大凡にして可能性として考えられる事ではある。
もしこれが事実だとするなら、性能の上限ギリギリを今の時点で攻めているソフトが存在する、という事になる。最適化を進めれば、もう少し伸び代はあるかもしれないが、要求性能に対してそれを継続させられるだけの冷却機構がない、という事は、プロダクトとしては対策を考えねば成らない事である。
ましてその現象が起き得るソフトが300万本に到達しようというのだから、影響範囲は相当なものになる。
最終的な原因が何になるかでも変わってくるが、これが熱暴走だとするなら、スクエニ側ではグラフィックパフォーマンスの制限をどこかでかける必要があるだろうし、SIEとしても後発品に関して熱問題をもっと突き詰める必要が出てくるだろう。
本来なら、こうした問題はもっと早い段階で判明する事なのだが、今まで動きが停滞していたような状態だったので、発売してから3年目にして対策が必要になってくると言う異例な状態。どういった結論を導き、対応していくのかが気になる。
後継機種
Nintendo Switchに関していえば、もともと性能一辺倒のハードウェアではないので、ハイスペック故に問題となるという事はないが、過去より熱暴走やJoy-Conのドリフト問題などハードウェア的なトラブルは言われ続けてきた。
だが、それらに関しては今後も任天堂としては対応策を変えることはないだろうし、問題はもっと別のところにあると言える。
7年経過したNintendo Switchは、そろそろ後継機種の話が浮上するハードと言える。
実際、任天堂の株主総会でも後継機種の話は出てきており、任天堂としては遊びの本質を捉えるハードを開発したいという思惑のようである。
かつてWiiを発売した時、誰もがそのハードウェアのスペックの低さに驚いたのではないかと思うが、リモコンという今まで見なかった操作体系が功を奏し、Wiiは爆発的に売れた。
遊びの本質を捉えた時、その答えの一つがWiiだった、という事なのだろうが、少なくとも任天堂がターゲットとする層に対して、Wiiは刺さったという事になる。
任天堂は、ハードスペックを追求した先の遊びは求めていないという事は昔から共通していて、横井軍平氏の言葉「枯れた技術の水平思考」の理念に基づいてハードウェアを作り込んでくるだろう。
それがどのような形のものなのか、かなり興味がある。
というわけで、ようやくコンシューマ関係は正常な姿を取り戻した感はあるが、停滞していた時間があるために、もう次の課題が見え始めている。
ロスした時間はあまりにも貴重だったように思うが、それによって浮上してきた社会的問題(転売騒ぎなど)もあらわになり、対策がいろいろと採られるようになったので、今後はもっとより良い状態になる事を期待しよう。
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