JAPANNEXTから65型と55型の4Kモニタが発売された。
HDR10対応なのはよいが
JAPANNEXTから、PIPやPBP昨日を備えた4K対応のモニタとして55型「JN-V5500UHDR-N」および65型「JN-V6500UHDR-N」が発売された。価格は55型が79,980円、65型が124,980円と、大型パネル製品の割にリーズナブルかなと思えるのが良い感じである。
仕様としては、どちらも非光沢のVAパネルを採用しており、ブルーライト軽減、フリッカーフリー機能、FreeSyncなどもサポートする製品で、どちらも表示色数は10億7,000万色とおそらくは10bitカラー入力に対応した製品なのだろう。
色域は55型がsRGB 98%、65型が99%、応答速度は55型が4ms、65型が6ms、輝度は55型が300cd/平方m、65型が330cd/平方m、コントラスト比は55型が4,000:1、65型が5,000:1と若干65型が有利なスペックではあるが、これぐらいの差だと体幹としてはあまり大きな差は感じられないだろう。
インターフェースはどちらも共通でHDMI2.0、HDMI1.4×2、DisplayPort、ミニD-sub15ピン、ファームウェアアップ用のUSB Type-Aで、音声入所つ力を備え、5W×2のスピーカーを持つ。
HDR10にも対応するので、イマドキのHDR表示にも耐えうるが、その表現の幅がどの程度の効果で表示されるかは結構微妙かもしれない。ただ、対応はしているので、接続するPC等の機器からはHDR信号を受付けることはできる。
また、55型で14kg、65型モデルで19.5kgという重量があるが、400×200mmのVESAマウントにも対応するので、これらの重量に絶えられるモニターアームがあれば、スタンド運用ではなく、モニタアーム運用も可能かもしれない。
大型モニタを利用するという事
正直、55型や65型のモニタをPCのメインモニタとして使用するというのは、ちょっと大きすぎるような気がしないでもない。
私の理想論でいくと、4Kモニタは43型が丁度良いサイズになる。
4Kで43型だと、その画面解像度は102dpi(ppi)になる。
Windowsの基準値は96dpiなので、102dpiだと若干表示は細かくはなるが、許容値と言える。
なので55型だとこれが80dpiとなるので、標準より多少粗めになる。また、画面全体を見渡そうと思うと画面と眼の距離は1m以上離す必要はあるだろう。
この距離感だとデスク上での運用では結構使いづらいところがある。
ただ、最近はコンテンツの表示そのものが以前よりも4K表示に適してきているので、案外55型が目の前にある環境でも利用できるかもしれない。
現に私は37.5インチのウルトラワイド液晶を通常のモニタ環境と同じ距離感(眼とモニタの距離でいうと30~40センチ)で使用しているが、慣れてしまったのか違和感すら感じない。全体を見渡すと画面端は多少見づらいところはあるものの、見渡す事ができないレベルではない。
ただ、同じウルトラワイド液晶でも、WQHDを横に2画面繋げたサイズ…つまり5120×1440ドットのモニタだと完全に画面端は一望する事はできないだろう。
この辺りは人によってもいろいろ違うので、モニタを展示している店頭などで確認して自分の見渡せる範囲と距離感は掴んだ方がいいだろう。
できるなら
話は前述の55型「JN-V5500UHDR-N」および65型「JN-V6500UHDR-N」に戻る。
この両製品は価格を考えればかなり頑張っている製品だとは思う。
だが、がんばっているからこそもうちょっと頑張ってほしかったところがある。
それがリフレッシュレートである。
昨今、4Kでも60Hzは当たり前になり、いまや4K+120Hzが標準になりつつある。
流石に120Hz以上、たとえば144Hzならまだしも165Hzとか240Hzというのは流石に無理があるだろうし、価格を考えればあり得ない話になるが、せめて120Hz、そこまでいかなくても80~85Hzくらいはあってほしかった、というのが私の率直な感想である。
もともと、55型とか65型という、モニタとしては大きすぎるサイズのものではあるが、だからこそその利用はゲームが主体になると考えられるものである。
そうなれば、リフレッシュレートは高ければ高いほどよい。人によっては、HDRよりも重要視する部分である。
価格を考えれば頑張っている製品とは思うが、実際にこの商品が使われるであろうシーンを想定して特徴を出してほしいところである。
それとも…私の想定する使い方の方が異端なんだろうか?
大型パネルでのPCモニタだと、主目的はゲームだと思うのだが…。
とりあえず、私はこのサイズのモニタは置けないので、大型パネルのPCモニタが欲しい人は選択肢の一つにしてみてはどうだろうか?
金に糸目は付けないという人は過去にGIGABYTEから発売された43型4Kモニタも視野に入るのかもしれないが、それよりも大型で価格的には安価な製品でもあるので、候補になるのではないかと思う。
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