久々にみた1スロットGPU

肥大化が止まらない昨今のGPUにあって久々の1スロットタイプ。

発売時期未公開

中国のGALAXのWebサイトに、シングルスロットビデオカード「GeForce RTX 4060 Ti 无双MAX」の製品情報が登録された。まだ製品情報が登録されただけで、具体的な発売時期や価格についての情報は公開されていない。
Proワーファンを採用した、非常にシンプルな外観を持つビデオカードで、搭載するGPUはGeForce RTX 4060 Tiで、ベースコアはAD106-351、その中でCUDAコアを4,352基を有効化し、搭載するメモリはGDDR6 16GB、バス幅は128bitで、メモリ速度は18Gbpsとなる。
今では珍しい1スロット占有GPU前述した通り、占有スロットは1スロットで、それ故に冷却の関係から低負荷時などにファンを停止するような機能はサポートしていないという。
その他、コアのブーストクロックは2,535MHz、TDPは165W、補助電源コネクタは8ピンと、一般的な性能を持ち、インターフェースはDisplayPort1.4が3基、HDMI2.1が1基という構成をとる。
最近では占有スロットが2スロットでも薄いビデオカードという認識があるが、1スロット占有はホントに薄く感じる。
GPUが専用でカード化された出始めの頃は、1スロットなのが当たり前で、ヒートシンクも小さなものだったが、いつの間にか2スロット占有が当たり前になり、ヒートシンクは拡大の一途をたどった。今ではカード長よりも拡大してファンが搭載されるようになり、冷却が課題となるほどの性能を持つに至ったが、それと引き替えに犠牲になったのがスロット厚であった。
今や、GPUはCPUよりも発熱量が大きいとさえ言われる性能を持つに至ったが、それはそれだけ電力を必要とするようになったからであり、この流れはしばらく変りようがないと考えられる。

AMDはNANOサイズをもう一度

NVIDIAのGeForce系は、スロット厚の薄いビデオカードが登場する事が多いが、対するAMDのRadeon系は、ビデオカード長が短い高性能モデルが期待される事が多い。
それがNanoとブランドのビデオカードで、以前にRadeon R9 Nanoというビデオカードを発売し、AMDファンからは体操喜ばれた事がある。
ただ、その後このNanoサイズのビデオカードは登場していないようで、継続品が登場する事が期待されている。
このように、薄い、小さい、といった、収まりの良いビデオカードは、一定数の要望が確実にあり、高性能な小型PCを目指す人々の注目を集める。
今回の「GeForce RTX 4060 Ti 无双MAX」も、間違いなくそういった一定層の注目カードになる事は間違いが無いだろう。
ま、あとは価格が気になるところか。

Superの話

来年のNVIDIAの主力製品は、おそらく既存のRTX 4000シリーズのSuperになるだろうという話は当Blogでも記事にした。
いろいろなところでこの手の話題が出てきているのだが、どうも本命になりそうな製品はGeForce RTX 4070 Ti Superになりそうな感じがしている。
どうも搭載コアはAD103をベースに、CUDAコアは8448コアを搭載し、メモリはGDDR6Xを16GB搭載すると目されているようだ。
単純に言えば、RTX 4080を多少性能を落としたものになると考えれば良いかもしれない。
それでいて価格は…こちらはまだ未定だが、通常のRTX 4080よりも安く、従来のRTX 4070 Ti程度の価格で提供されたなら、ヒットする事まちがいなしである。
ただ、恐らく価格は多少微増するのではないかという予感もある。というのは、従来のRTX 4070 Tiも併売する可能性があるからだ。
そうなったとき、どれぐらいのプライスになるのか、とても気になる。

と、Superの話はもっと情報が出てきたときに再検討という事になるが、今は「GeForce RTX 4060 Ti 无双MAX」がちゃんとした製品として発売される事を期待したい。
1スロット厚で16GBのメモリを持つRTX 4060 Tiとなれば、それはそれで需要があるように思う。
通常製品でのRTX 4060 Ti 16GB搭載品はその価格から不人気に終わってしまったが、これがもし1スロット厚だったらと考えると、その付加価値は上がるだろうと思う。

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武上

18歳の時、人生の最大の選択ミスをしてしまい、いきついた場所として山梨県人となる。 その後、建設業に身を投じ、資格をいくつか取得するものの、結局自分の性格と合わない事を理由に上京。 上京後、世間で話題になりつつあったアニメ・ゲームを主体とする業界の人間となり、デジタルコンテンツ業界を含む数々の著名人と同じ土俵でマルチメディアな仕事をするに至る。 一見華やかなメディアの世界の、その闇の深さたるやハンパない事こそ世間に何となく知られてはいるが、業界人しか知らないその氷山の全体像を十分すぎるほど目の当たりにした後、家庭の事情で再び甲州へと帰還。 しかし、この帰還も人生の選択ミスだったかもしれないなぁ…と今では思うものの、時既に遅し。 今は地元の製造業を営む会社の総務・品質保証という地味ではあるものの堅実な職につき、いつか再びやってくるだろう夢の実現を信じて隠者的生活を送っている…ハズだったのだが、またしても周囲の事情で運命は波乱の様相を見せ始めた。 私の人生は一体どの方向を向いているというのだろうか? ちなみに筆者はPCとの付き合いはかなり長いと思っている。 古くはPC-8801 mk2 SR、X1 Turbo、X68000、FM-Towns、PC-9801シリーズ(互換機含む)、PowerMAC 9500等をリアルタイムで使い、その後は、Windows PCの自作機を中心に現在に続いている。 デジタルガジェットに関しては興味もある事から、その時代の時々において、いろいろ使ったり調べたりして、専門家ほどではないが知識は蓄えてきたと思っている。 そうした経験を元に、今の時代へ情報発信させてもらっている。少々くどい言い回しが多いかも知れないが、お付き合いいただけるとありがたい。 連絡先:takegami@angel-halo.com (@を小文字にしてください)

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