Category: AV/PA機器

WF-1000XM4をPCで

毎度の事ながら、いろんなものをPCと接続して使ってみる。

普通にペアリング

先日購入したWF-1000XM4だが、無事iPhone XとiPad Proに接続して利用できるようにした。これらは、Sony謹製のSony | Headphones Connectというアプリがあるので、接続そのものはものすごく簡単なのだが、問題はSony | Headphones Connectが使えない環境、つまりWindowsやMacで利用する場合である。
他社を驚かせる性能になるか?問題…と書いたが、実の所そんなに問題になるわけではなく、単純にBluetoothのペアリングで接続する事はできる。ただ、WF-1000XM4のいろいろな調整がSony | Headphones Connectではできるのだが、それをWindowsやMacでできない、というだけの事である。
Windowsへの接続は、普通にBluetooth機器の接続をするのと同じなので、「設定」→「デバイス」と進み、そこにある「「+」Bluetoothまたはその他のデバイスを追加する」からペアリング信号を受信するように進む。
その状態で、今度は電源の入っているWF-1000XM4の左右の本体タッチセンサーを同時に押すとペアリングモードに入るので、そうなればWindows側はWF-1000XM4を見つけるので、それを選べばペアリングは終了である。
ペアリングされれば、Windows上のサウンドデバイスとしてWF-1000XM4を選べば、イヤフォンとして使用出来るだけでなく、マイクとして使用する事もできるので、Webミーティングでの利用も可能になる。
この時、WF-1000XM4の左本体のスイッチで、ノイズキャンセリングモードとアンビエントサウンドモードを切替える事ができるので、音質調整など細かい調整以外の機能はWindowsでも使用する事が可能である。

同時接続できず

WindowsとWF-1000XM4を接続する時、最初にトラブルが発生した。
それはどう頑張ってもWF-1000XM4がペアリングモードにならないのである。
で、よくよく考えてみたらWF-1000XM4は近くに置いていたiPhoneと既に接続していて、フリーの状態になっていなかったため、ペアリングモードに入らなかったのである。
ヘッドフォンタイプのWH-1000XM4はマルチポイントが可能な機器だったので、複数接続が出来るのが当たり前と思い込んでいたのだが、WF-1000XM4は複数接続の機能は搭載されていないので、一度iPhoneとの接続を切断しないと、ペアリングモードに入らない事が判明した。
…ま、私の思い込みでトラブっただけの話だが、これもマニュアルを見ないで使用している弊害と言えよう。
Windowsと接続したWF-1000XM4は実に小気味よい使い勝手と感じた。PCの音をワイヤレスのイヤフォンで、しかもノイズキャンセリング機能を使って聞けるので、私のようにファンノイズが多い環境で使用する時にはかなり重宝する。
また、音量コントロールもWindowsのサウンドデバイスのコントロールでできるので、困る事はない。ま、これがWH-1000XM4(紛らわしいなw)だと、右ヘッドフォンの側面を指で上下にスッと動かせば、音量コントロールもできるのだが、イヤフォンタイプのWF-1000XM4ではそれはできない。
ただ、WF-1000XM4の右筐体のボタンでできる、再生と一時停止はWindows上での機能するので、例えばYouTubeの動画をWindowsで見ている時に右筐体のボタンを操作すると、YouTubeの動画が一時停止したり再生したりする。この辺りはながら作業で使っているときは便利かもしれない。

Continue reading…

WF-1000XM4、届く

先日、Tポイントを使い切る目的で急遽入手したWF-1000XM4が届いた。

ノイズキャンセル性能

先日、当BlogでWF-1000XM4をヤフオクで入手した話をしたが、その品物が本日届いた。
紙製とは思えないバッケージ既に発売から結構な時間が経過しているので、この製品そのもののレビューはネット上に溢れているので、細かい事は書かないが、私は同じSonyのWH-1000XM4(ヘッドフォンタイプ)を持っていたりもするので、そうした同じSony製品と比較しつつ、感じた事をちょっと書いてみたい。
まずWF-1000XM4は、完全独立型ワイヤレスノイズキャンセリングイヤフォンという分類の製品になる。最近流行り…というには些か時期が過ぎてしまっているが、小さく耳にはめるだけのイヤフォン型の製品で、それにノイズキャンセル機能を持たせた製品になる。
Sonyのこの手の製品は、そのノイズキャンセル機能の性能は他製品と比較しても結構優秀という感じがあるが、ヘッドフォンタイプと異なり、イヤフォンタイプはその遮音性はどう考えてもヘッドフォンタイプには及ばない。これは耳を全体的に覆うヘッドフォンタイプの方がどう考えても有利だから仕方のない話。
なので、完全にノイズを除去したいという人は、残念だがイヤフォンタイプではなく、ヘッドフォンタイプを購入するコトをオススメしたい。残念だが、WF-1000XM4であっても、完全にノイズを除去できる遮音性があるかと言われると、そこまでではない。
なのでWF-1000XM4ではなく、WH-1000XM4であれば、その辺りはもう信じられないくらいに静寂に包まれる。
だが、WF-1000XM4はイヤフォンタイプでありながら、ここまでノイズを消すのか、と正直驚いたのも事実だ。
私のメインPCの近くでは、最近ファンノイズがとてもうるさいのだが、WF-1000XM4の電源をONにしてノイズキャンセリングを効かせると、途端に耳にファンノイズが入ってこなくなる。これなら、外で利用したとしても、イヤフォンの音量を上げずとも音楽を難なく聴くことはできるだろう。
そういう意味では、イヤフォンタイプとしてのノイズキャンセル機能はとても優秀だと思う。

アンビエントサウンド

ただ、こうしたイヤフォンを外で利用するとなると、外の音が全く聞こえなくなるというのはある意味危険である。また、電車などでは時々車内アナウンスを訊いて、今どの駅周辺かを確認したい時もあるだろう。
そういう時は、外音取り込み機能、つまりアンビエントサウンド機能を利用する事になる。
ノイズキャンセリングからアンビエントサウンドに切替えると、途端に周辺のノイズが耳に入ってくるようになる。外音を取り込んでいるからだが、WF-1000XM4は、左の本体をスッとタッチすると、ノイズキャンセリングとアンビエントサウンドを切替える事ができる。ちなみに右の本体で同じ事をすると、再生している音楽の再生/一時停止の機能になっている。
他にもダブルタップすると違う機能が働いたりするが、こういったタッチ操作は、最近の製品ではどれもできるので、特に珍しい機能ではない。
ノイズキャンセリング機能が、明確に効いている実感を得られると、このアンビエントサウンドに切替えた時の驚きはとても大きい。一気に周辺の音が耳に入ってくるので、ここまで機能が働いているのかと驚く。
ま、このワンタッチで切替えられるという利便性があると、一気に外で使ってみたくなるから不思議である。
効きの良さなどはスマホアプリでコントロールできるので、この辺りはアプリでいろいろと調整して使ってみる事をお薦めする。

Continue reading…

WF-1000XM4、購入

貯まったTポイントを自分が欲しいものに使いたかった。

Yahoo!で使えなくなる

2022年3月31日で、Yahoo!関係でTポイントが使えなくなる。
その話を知ったのは、2月の下旬だった。
その時にはあまり気にしていなかったのだが、そのままこの話を忘れてしまって放置していたら、ちょうど3月31日の夜に、Yahoo!ショッピングやモール、ヤフオクなどで、今まで貯めてきたTポイントが使えなくなるというメールが最後通告のように送られてきた。
最終日、しかもその夜じゃないか! と、慌てたのには理由がある。
実は、私はYahoo!の利用で、Tポイントが20,000ポイント以上保有していたのである。
Tポイントは、汎用性のあるポイントなので、使えるショップはいろいろと多いという事も知っているのだが、実は家電などの電気製品に使えるショップというのは意外と少なく、どちらかというと生活雑貨で使える店が多いのである。
私自身の買い物としては、生活雑貨よりも圧倒的に家電やハイテク機器の買い物が多いワケで、そもそも貯めたTポイントは、ヤフオクの支払いに使ったり、時にYahoo!ショッピングで使ったりというのが、今までの使い方だった。
そのTポイントが20,000ポイント以上手元にありながら、今日を逃すと家電やハイテク機器に使いにくくなる…そう考えたら、使うなら今しかない! という判断となり、急遽、ほぼ20,000円程度で買える、自分が欲しいものを購入する事に。
で、いろいろ悩んだ結果、ヤフオクでWF-1000XM4を落札する事にした。
ワイヤレスイヤフォンは他にも持ってはいるが、最新機は持っていなかったので、買うなら丁度良いタイミングだとも思ったのである。

支払い額968円

他にもいろんなメーカーのノイズキャンセリングイヤフォンがあるが、SonyのWF-1000XM4を選んだのにはいくつかの理由がある。
理由は、価格が20,000円を超えるぐらいの価格帯製品だという事。そしてノイズキャンセル性能が高い事、特性としてWH-1000XM4と似ているという事である。
私はノイズキャンセリングヘッドフォンとしてWH-1000XM4を持っているので、特性として近しい性能のものが合っているという事を知っている。
今、手元に持っているJabra製のものもあるが、ノイズキャンセル性能を求めると、やはりSony製がその上を行く性能になるので、最終的にWF-1000XM4を選んだ、というワケである。
iPhone使いなら、AirPodsシリーズの方が良いという判断もあったが、Apple Musicなどで3Dオーディオなどの楽曲購入などをしているわけではないので、単純な音質で検討してもWF-1000XM4の方が私には向いていると言えた。
他社を驚かせる性能になるか?で、Tポイント利用の〆切り前の3月31日中には落札してしまう必要があったことから、即決で落札できる製品で最良な出品を見つける必要があった。
選んだのは、即決価格23,000円のもので、さらに10%OFFのクーポンが使えるものが見つかったので、それを落札した。
送料は444円別途必要だったが、2,290円をクーポンで減額でき、そこから手持ちのTポイントを全額投入したら、支払い額は968円となった。この金額をPayPay残高支払いで支払って、購入完了として、無事Tポイントを使い切って入手した。
1,000円以下でWF-1000XM4を購入できた、と考えると、とてもお買い得な気分である。
(ホントはそういう意味ではないのだろうが)

Continue reading…

定番ミキサーに新型登場

私も使用するYAMAHAのAG06に、新型登場。

7年ぶりの新型

YAMAHAから発売されている配信用ミキシングコンソール「AG06」と「AG03」が発売されたのは、2015年春だった。実際には3月くらいには発売されていたので、今から7年も前になる。
今まで後継機が発売されていなかったのは、それだけ基本機能がしっかりしていたという事と、性能的に問題がなかった、という事である。
おそらく、今現時点でも何ら問題なく使い続けることができるだろうが、流石にインターフェースは徐々に新しくなってきている背景もあり、今回、マーク2という形で新型が発売される事となった。
価格はAG06MK2が23,100円、AG03MK2が18,700円で発売日は4月1日となっている。
新型登場USBでPCに接続するだけでAudioインターフェースとして使用する事ができ、ループバック機能を使ってPCの音も接続するマイクや外部機器の音も全てミキシングし、配信音声として使用する事ができる。
もちろん、それら入力された音は本体で個別にコントロールする事もできるので、手軽に配信に使える機器として人気モデルである。
独自のDPSによるCOMP、EQなどの音声処理ができ、さらにPCにインストールするソフトウェアでより詳細な設定で音声をコントロールする事ができるのだが、正直、これだけで配信では全く問題なく利用する事ができる機能を持っている。
今回の新型では、そうした基本機能を継承しつつ、性能を強化し、操作部には新たにミュートボタンを追加している。これは配信時にマイクをすくに消音できるようにするための配慮である。このミュート機能は、別売りのフットスイッチ「FC5」を使用すれば、足元でのコントロールも可能である。
他にも、AUX端子は入出力が可能になり、Android OSを搭載した端末などのアナログ接続に対応した。
また、インターフェースとしてUSB B端子からUSB Type-C端子へと変更され、今後接続機器として増えていくUSB Type-C端末との親和性を上げている。

MK2だから黒いのか?

MK2というと黒い…というのはZガンダムの話だが、今度のYAMAHAの配信用ミキサーもMK2という新型になってブラックモデルが追加された。
もっともZガンダムの黒よりもずっと黒色なので、別にそれを意識していたという事はまずあり得ないとは思うが、今までホワイトモデルしか存在していなかった事を考えると、バリエーション的には喜ばしい事ではないかと思う。
マイク1本でPC以外の音を1つくらいしか使わない、という人であれば、AG03MK2で十分とは思うが、もしマイクを2本使いたい、外部機器を複数取り込みたい、となればAG06MK2を選ぶ事になる。
AG03MK2とAG06MK2の違いは、それら入出力の数と、マイクボリュームがフェーダなのかツマミなのかの違いである。AG03MK2はフェーダで、AG06MK2はツマミになっている。
フェーダの方が使いやすいとは思うが、そもそも配信時に音量をこまめに調節する事はまずありえない。普通は一度セッティングしてしまえば、ON・OFFする事はあっても、調整する事はないのではないかと思う。
私は自宅ではAG06を使っているのだが、これはPC以外の音としてHDMI接続しているPS4やNintendo Switchの音、そして往年のMIDI機器であるYAMAHA MU2000の音を取り込むためにAG03ではチャンネル数が足りなかった為である。
基本的にはAG03MK2の入出力数で足りるのではないかと思うが、そのあたりは使うデバイスで検討するのが良いだろう。

Continue reading…

Noble AudioのANC

やはり時代の流れには勝てないという事か。

音に拘るからこそ

Noble Audioというメーカーがある。
ヘッドフォンのメーカーだが、その共同創業者はかのジョン・モールトン氏である。
ジョン・モールトン氏は超各分野の博士号とaudiologist」(オーディオロジスト:難聴の診断や補聴器の調整などを行う聴覚専門家)の資格を持つ人で、海外のヘッドホン/イヤホンマニアが集うWEBフォーラム「Head-Fi」において、モールトン氏は「Wizard(魔法使い)」と称されるほどの技術でヘッドフォンやイヤフォンを製作した実績の持ち主である。
そのNoble Audioの製品に関しては、当Blogでも過去に何度か紹介した事があるが、特に凄まじさを感じたのはFoKus PROという製品を世に出した時。
2021年12月8日に書いた記事でも紹介したが、世間ではノイズキャンセリングが当たり前とされるこの時代に、あえてノイズキャンセリングを搭載しない完全ワイヤレスイヤフォンを発売するという、異常に音に拘るメーカーである。
ノイズキャンセリング機能は、その仕組み上、どうしても相反する位相の音でノイズを消すため、音として自然さを失う事がある。また、ハウジング内にそのユニットを配置する事から、本来広がりを持たせるだけの空間を確保できないというデメリットもある。
それだけに、音に異様に拘りのあるNoble Audioは、今までノイズキャンセリング機能をもった製品を投入してこなかった。
しかし、今の時代の流れには勝てなかったと言う事なのか、ついにNoble Audioでもノイズキャンセリング機能を搭載したイヤフォンを発売する事となった。
そのティザーサイトが公開になったようである。

一体どのようなスペックになるのかFALCON ANC
https://nobleaudio.jp/falconanc/

初のAMC搭載モデル

ティザーサイトにはまだ詳細な情報は掲載されていないが、主な特徴としては以下のようなものが記載されている。

・ジョン・モールトン氏による音質チューニング
・自然かつ強力なハイブリッド方式ノイズキャンセルを実現
・10mm径「Dual Layer Titanium Driver」搭載
・SBC、AAC、aptX Adaptive(24/96)、aptX adaptive(Low Latency)、Snapdragon Soundなどのコーデックに対応
・Qualcomm製SoC「QCC3056」を搭載
・マルチポアント、マルチペアリング対応
・高い接続安定性を実現する「True Wireless Mirroring Technology」搭載
・クリアな会話品質を実現する「apt Voice」対応
・2種の脱落防止用イヤーフック付属
・大幅に機能を強化した専用アプリ

本モデルも、やはりwitherとと書されたジョン・モールトン氏によるチューニングモデルになるようで、10mm径ドライバーを搭載する模様。コーデックはどうしてもQualcomm系に偏ってしまうところで残念だが、これにPlusしてLDAC対応にもなってくれたら…と願わずにはいられない。
ANC対応モデルだからかもしれないが、通話時に使用するマイクにも力は入れられているのが好印象である。
なお、初回生産分にはSpinfit製TWS用イヤーピースが付属するようで、これは米国FCCが認可した医療グレードシリコンを使用したものになるようだ。
完全ワイヤレス使用のANC搭載モデルが、従来機と比較してどのような音作りになっているのか、とても気になるモデルである。

Continue reading…

4K120pの実態

ようやく対応機器が見えてきた4K120pだが技術的にはまだ厳しいという事かもしれない。

垂直解像度が半分?

最近、ネットで騒がれている事象の一つに、4K120p表示の液晶テレビの中には、HDMI2.1対応テレビではあっても垂直解像度が半分になってしまうモデルがある、という噂がある。
これは、要するに垂直解像度が半分になるという事だから、4K解像度の縦解像度が半分、つまり3,840×1,080ドットで表示されてしまっている、という事を意味する。
本来、4K画質なら3,840×2,160ドットが正規の解像度になり、4K120pなら、それを秒間120フレームで表示する、という事になる。
コレが当たり前になれば…だが、PlayStation5やXbox Series Xなどの現行コンシューマ機などのフルスペック機能でテレビに接続して稼働させると、前述のように縦解像度が半分になるというのである。
もしそれが事実だとして、理由なら考えられる。それは秒間120フレームを表示するにあたって、画面書き換えを容易にするため、あえて見た目に影響の少ない縦解像度を半分にして処理を優先する、という事である。
HDR表示を同時に実施しながら、4Kという解像度を秒間120フレームで表示する事の技術的課題はとてもハードルの高いものである。だからこそ、今までなかなか実現しなかったワケで、今、ようやくそこに到達し始めた状況で、それでも処理に余裕がない状況から、機能としてあえて垂直解像度を半分にするという処置を行っている場合も考えられるのである。
だが、ユーザーサイドからしてみれば、ようやくHDMI2.1対応テレビが登場したところで購入し、フルスペックで楽しめると思っていた矢先、このような処置を受けたとなれば、詐欺だと思ってしまっても不思議でもない。
実際の所、それらがどうなっているのかを、メーカーに質問した記事があったので、紹介する。

impress AV Watch
https://av.watch.impress.co.jp/docs/topic/1379134.html

メーカーコメントに見る真実

前述の記事を読むに、現時点で確実に4K120p処理を行っているのは、パナソニックのVIERAと東芝REGZAとLGの対応機といえそうである。
ソニーのBRAVIAも「Perfect for PlayStation 5」と謳っている事から問題はないだろうと思われるが、こちらは回答がイマイチはっきりしないところもあり、ユーザー体験として問題がない、という解釈で受け止めると実際には対応していない可能性もありうるのではないかと疑ってしまいたくなる。
このように、メーカーとして言いにくい部分が残ってしまうのは、この4K120pという表示に加えて、画像処理含めたHDRという色管理問題がついて回るからだ。
色補正をしていれば、当然そこにかかる処理も上乗せされるので、処理が間に合わない…までいかなくても、画像処理チップに負荷がかかって問題を起こす可能性がある。
コレばっかりは、画像処理エンジンに使用されている半導体の処理性能に依存する事になるので、まだ技術レベルとしてはようやく追いついたばかり、という状況であれば、このような噂が出てしまうほどに高度な事、と考えるしかないのかも知れない。
ただ、これは時間と共に解決する事ではあるのだが、コンテンツデバイスの対応が早く、それを受けて表示する側のデバイス、つまりテレビの対応が遅れれば、ユーザー体験もそれだけ遅れるという事であり、コンテンツ主導側も思惑がずれる結果となる。
正直、私などはPS5が発売される前からこの事をずっと気にしていたわけで、当Blogでは度々話題に上げていた。
ただ、ようやく技術に手が届く状態になり、少なくとも今の時点でパナソニック、東芝、LGは4K120p表示をリアルに再現する事が出来ている。今後はよりそれらが安定的になってきて、それが過ぎれば8Kや240pへと繋がっていく事になるだろう

Continue reading…

久々にAudioを見直すか?

未だに使い続けているLXA-OT3を良くするために。

手付かずのアンプ

私が今、PCと接続して使用しているアンプは、2013年12月に発売された2014年1月号のStereo誌に付録として付いてきたLUXMAN設計のデジタルアンプ「LXA-OT3」である。
これをもう7年使用し続けていて、その時にも当Blogで記事にした
この「LXA-OT3」の前には「LXA-OT1」という前身になるモデルが存在しているのだが、そちらも購入して使用していて、その時の音が良かったので後継モデルの「LXA-OT3」を購入、そのまま使用している。
この「LXA-OT3」だが、デジタルアンプなので、基板上にオペアンプが1個搭載されているのだが、このオペアンプがなんとDIP8ピンのソケットとして搭載されているので、別のオペアンプに交換する事ができる。
デジタルアンプはこのオペアンプによって音が全く異なるものになるので、こうしたオペアンプの交換でより良い音にする事ができるのが面白い所。
当Blogでも、過去には音をよくする為に検討した案を記事にした事もある。
だが、この記事を書いたは良いのだが、その後その案を実行する事はなく、現在もそのまま使用し続けている。
だが、流石にもう7年も同じ構成で使用し続けているので、そろそろ何か手を入れた方がいいかもしれないと思い始めた。
時代はデジタル化が進み、本当はもっと違ったオーディオ構成を執った方がいいのかもしれないが、音声入力の関係からYAMAHA AG06を使用している関係で、どうしてもスピーカー出力はアナログになる関係から、できれば今の構成のまま何とかグレードアップさせたいところ。
そうなると、やはりオペアンプをいよいよ交換する、という方向で考えるしかないのかも知れない。

MUSES

前述したように「LXA-OT3」にはオペアンプが1個搭載できるようになっていて、そこにDIP8ピンのオペアンプを搭載する事で音そのものを大きく変えることができる。
このオペアンプ、実にさまざまな製品が存在していて、その価格もピンからキリまでと実に幅広い。
安い物になると25円とかそういうのもあれば、高いモノになれば5,000円とか桁が2つも異なるものも存在する。
その中でも有名なのはBurr-Brown(Texas Industry社)のOPA627AUやOPA627BPというオペアンプや新日本無線のMUSESシリーズがある。
これらはどれも価格が3,000円以上するもので、高級オーディオに搭載されているオペアンプとして有名なものである。
MUSESは01と02があり、これは共に2回路のオペアンプになるのだが、Burr-BrownのOPA627AUやOPA627BPは1回路のオペアンプなので「LXA-OT3」に実装するためには、2回路にする為に2個を連結してやる必要がある。OPA627AUは、SOPTypeなので、DIP8ピン基板の両面に実装して使用する必要があるし、OPA627BPは2個を並列で実装する変換基板に取り付けて使用する必要がある。
MUSES01やMUSES02は2回路なのでDIP8ピンソケットならそのまま使用する事ができるが、新日本無線のMUSESのサイトを見ると、今はMUSES03という1回路の新型が存在するので、これを使おうと思ったらOPA627BPと同様の並列実装基板で取り付ける必要がある。

オペアンプのデュアル化MUSES 新日本無線
https://www.njr.co.jp/MUSES/index.html (現在はリンク切れ)
※新日本無線は日清紡マイクロデバイス株式会社となったため、MUSESのサイトは以下に。

Continue reading…

音質に振り切った?

音響機器なんだから、音質に振り切るのは当たり前?

最近のワイヤレスイヤフォン

最近のワイヤレスイヤフォンは、その機能としてノイズキャンセリングが搭載されているケースが圧倒的に多い。
時代はノイズキャンセリングと言わんばかりの状況で、ノイズキャンセリング機能がない製品はイマドキの製品ではないとすら言われそうな感じである。
たしかにノイズキャンセリング機能があるとノイズが劇的に減る事もあって、本来の音楽が聴きやすいという側面もある。
だが、そのノイズを除去する為のシステムがイヤフォンのハウジング内で音楽を再生する為の機能を圧迫しているのも事実。音響機器としての方向性が、本来伸びていかなければならない方向とは違った方向に伸びているように思う。
その部分に着目したのが、音響チューニングで有名なジョン・モールトン氏が設立したNoble Audioである。新たに「カスタムIEMを無線化する」という発想から、新製品である完全ワイヤレスイヤフォン「FoKus PRO」を発表した。Noble Audioの次なる新作

IEMって?

Noble Audioの言う「カスタムIEMの無線化」という言葉にある、IEMとはそもそも何なのか?
これは「インイヤーモニター」という、ミュージシャンや音楽エンジニアが音響チェックやモニタリングなどに使用するイヤホンの事を言う。
それをカスタムしたものをカスタムIEMというのだが、具体的には何を言うかというと、耳型を取ってその人に合わせたチューニングを行ったイヤフォンという事になる。
物理的なものであるハズのカスタムIEMを無線化する…ちょっと想像できない感じかもしれないが、一つ思い浮かべられるとしたら、先日当Blogでも記事にした、FF14の360度音響アドインである「Immerse GAMEPACK」が、一つの答えになるかもしれない。
「Immerse GAMEPACK」は、右耳の画像をアップロードして画像診断からカスタムプロファイルを作成し、その耳に合わせたチューニングの再生環境を構築するという仕組みである。
「FoKus PRO」では、個人の耳型画像を使うかどうかは不明だが、専用アプリでユーザーの聴力測定を実施するパーソナルモードが搭載されているというので、おそらくはその機能でチューニングするのではないかと思われる。
また「FoKus PRO」には同社FALCONシリーズとは異なる、サイズや形の異なる独自イヤーピースを付属し、耳穴の形を問わないフィットしたイヤーピースを利用できるようにするようだ。

Continue reading…

WH-1000XM4を3ヶ月使ってみて

使ってみなけりゃわからない。これが真実。

格安で買ったつもりが…。

WH-1000XM4を購入してから早3ヶ月ちょっと経過した。
当Blogでも記事にしたが、私はヤフオクで中古品として購入した。
届いてすぐに使い勝手なども記事にしたが、あれから使って3ヶ月が経過したので、ちょっとした経過レビューでもしてみたい。
その前に、8月に購入した時にはこのような事が起きるとは想像していなかったのだが、先日ソニーから、WH-1000XM4の新色としてミッドナイトブルーが限定発売された。
その価格、なんと27,000円と、私が中古で購入した製品より安いという状態。
…ナンテコッタ。
ただ、もともと台数・期間限定品という事もあり、大凡予約は締め切られたようだ。ただ、ソニー側は12月6日までが受注〆切り日としているので、ひょっとしたらまだ受け付けているところがあるかもしれない。
メーカー公式の安売りとは…ま、もともとミッドナイトブルーという色は米国で販売される系統の色合いで、前機種の時にもそうした色違いの海外バージョンが存在していた。
今回はそれを国内向けに限定販売した、というのが事の真相ではないかと思う。

静音性は確実に向上

さて、WH-1000XM4を3ヶ月使ってみた感想として、まず前提としてその静音性だが、やはり素晴らしいの一言である。
もともと、ノイズキャンセリングヘッドフォンという製品群なので、このノイズキャンセリングの部分がしっかりしているか、という事に関して言えば抜群の静けさを提供してくれる事を言っておく。
これは購入した直後のレビューでも同じ事を説明したが、二世代前のWH-1000XM2と比較しても明らかに静かな環境を得られる。
最近になってわかったのは、WH-1000XM2だとファンヒーターの立ち上がり音がかすかながらに聞こえる事があったのに対し、WH-1000XM4は全く聞こえないと言うこと。
また、ドアなどが軋む音に関して言えば、どちらもかすかに聞こえはするが、WH-1000XM4の方が明らかに静かになっているという事。ひょっとしたら、高周波の音と低周波の音では、低周波の音の方がブロックしやすいのかも知れない。あくまでも予想だが。
しかし、あきらかにWH-1000XM4の方が静かな環境を得られる事は間違いがなく、無音の世界を得たいが為にノイズキャンセリングヘッドフォンを使用するという人であっても、WH-1000XM4は満足できるのではないかと思う。

Continue reading…

木の振動板を使ったイヤフォン

完全ワイヤレスイヤフォン初の木製振動板を使用した製品。

ウッドコーン使用?

私は自宅のスピーカーとしてVictor時代のウッドコーンスピーカーを使っている。
当Blogでもその事を記事にした事があるが、木という自然に近い素材で作られた振動板から発生する音は実にしなやかで、耳に心地よいものだと感じている。
このウッドコーンの技術を使い、JVCケンウッドは有線のヘッドフォンやイヤフォンの開発をその後も続けていたのだが、今回、ようやく完全ワイヤレスイヤフォンにおいて、このウッドコーン技術を使った製品を送り出した、という事になる。
製品となる「HA-FW1000T」は11月上旬に発売され、価格はオープンプライスになるが、店頭予想価格は39,600円前後になるようだ。
マイノリティな人にお薦めの一品非ハイレゾのBluetoothコーデックで音を伝送した場合でも、イヤフォン側でハイレゾ相当に拡張する「K2テクノロジー」を内蔵しており、ウッドコーンの良さを最大限活用できる製品になっているようだ。
ドライバーに使用されている振動板は、ウッドドームカーボン振動板で、音速は低いものの適度な内部損失を持つPETをベースにしながら、そこに金属に近い音速を持つ無垢の木材(樺)を組み合わせることで、高い音速と大きな内部損失を獲得した、との事である。
この振動板にはさらにカーボンコーティングが成されていて、より済んだ音色の振動板に仕上がっているという。
ドライバーケースもステンレス製でこれは有線ハイクラスモデルと同等。独立した音響チャンバーをユニット背面に設置して、低域から高域まで余裕のある音再現力を得た製品だという。
JVCケンウッドは木に拘り続けるメーカーとして、Sonyとは対極にあるメーカーではないかと私は思っているが、その拘り方もハンパではないようである。

LDAC未対応か…

「HA-FW1000T」が採用するBluetoothコーデックは、SBC、AAC、aptX、aptX Adaptive audioで、残念ながらLDACには未対応である。
aptX Adaptive使用時で、スマートフォン側が対応している場合は、96kHz/24bitで伝送ができるとの事だが、その場合、前述の「K2テクノロジー」は機能的に利用できない。
個人的にLDACに未対応なのは残念だが、ライセンス料の関係という事であれば、致し方ない事なのかもしれない。ホントのところはわからないが。
採用しているイヤーピースも新型で「スパイラルドットPro」と名付けられた、内側にスパイラル状にドットを配置したものに、さらに凸形状の出っ張りを内部に搭載させ、繊細な音までの再現性を高めているという。また素材はやわらかいグレードのシリコン材を使い、装着感と密閉度を向上させている。
面白いのは音量調節への拘りで、何と100段階のボリュームステップを持っているという。1db単位で好みの音量に合わせられるというのは、他メーカーではあまり聞かない話である。
また、気になるアクティブノイズキャンセリング機能も搭載している。
Qualcommのアダプティブノイズキャンセルを採用しているとの事で、SonyのWF-1000MX4との比較が気になる所である。

Continue reading…

BTA30、再販

新型が登場したのかと思いきや、まさかの再販。

FiiOブランドのBT機器

エミライがFiiOブランドとしてBluetooth送受信機能を備えたUSB DAC「BTA30」を再販すると発表した。
これは昨年12月に発売されたBluetooth対応USB DACで、当Blogでも記事として取り上げた事がある
LDACで無線化するには良い機器なのだが…今回の再販は、部材の継続的調達が困難との事で、在庫限りの数量限定販売となる製品のようで、もしどうしても欲しい、という人であるならば、急いで情報をキャッチして対応した方がよいだろう。
「BTA30」は、DACチップにAKM製「AK4490EN」を採用し、Bluetoothチップにクアルコム製「CSR8675」を搭載した製品。Bluetoothは5.0準拠で、受信機としてはSBC/AAC/aptX/aptX HD/LDACコーデックに対応する。送信機としてはSBC/aptX/aptX HD/aptX LL/LDACに対応となり、AACコーデックは送信できないかわりに、aptX LLでの送信が可能。
LDAC送信時の使用時の条件として、音響ソース機器と光/同軸デジタル端子経由で接続されている必要があり、その条件さえ満たせばLDACによる送受信が可能な希有な機器と言える。
他、マルチポイント接続にも対応し、受信/デコードモードでは同時に2つのデバイスを接続できる。どちらのデバイスの音源もBTA30で再生する際に自由に切替えられるようになっていて、送信モード時は2つのデバイスに同時に音源をBluetooth送信できるという特徴を持つ。
BTA30の入力端子は、光/同軸デジタルとUSB-Cを備えており、同軸デジタル入力時は最大192kHz/24bitのPCMと、DSDのネイティブ変換に対応する。光デジタル入力時は最大96kHz/24bit、USB入力時は最大48kHz/16bitまでのデコードができるようになっている。
逆に出力端子はRCAアナログ1系統、光/同軸デジタル1系統を備えており、有線接続での出力にも対応しているのが特徴になる。

PCでLDACを使う

この「BTA30」は、私が知る限り、PCでLDACを利用するほぼ唯一の方法ではないかと思っている。いや、正確には他にも方法はあるのだが、おそらく一番手っ取り早いのがこの「BTA30」を使用する方法と言える。
LDACによるBluetooth接続は、ソニー製のワイヤレスイヤフォンでは当たり前のように搭載される機能だが、これに接続できる機器は今までスマホぐらいしか存在しなかった。
Windows PCではaptXやAACぐらいまでがようやく対応できるコーデックなのだが、「BTA30」をUSB DACとして利用する事で、「BTA30」とソニーヘッドフォンの間をLDACで接続する事で、Windows PCとソニーヘッドフォンをLDACで接続できるようになる。
但しこの場合、Windows PCと「BTA30」はあくまでもUSB DACとして接続しているのみになるので、ソニーヘッドフォンの操作はWindows PCと連動はしない。
単純に音楽ソースの伝送がLDACで伝わる、というだけの事なので、本当の意味でWindows PCとソニーヘッドフォンがLDACで接続、連携した、とはならない事に注意である。

Continue reading…

ゲーミングネックスピーカー

コレそのものは今までもあったものだが、ゲームに特化したものが来るとはね。

SC-GN01

Panasonicは10月22日発売予定のゲーミングネックスピーカー「SC-GN01」を発表した。
この「SC-GN01」の大きな特徴は、ゲームサウンド特化のチューニングがなされているという事だが、首にかけるだけで7.1chでゲームサウンドが楽しめるように4つのスピーカーを内蔵している。
ゲーミング専用とは珍しいまた、この「SC-GN01」の開発には、スクウェア・エニックスのFF14でサウンドディレクターを務めている祖堅氏と同じくFF14でサウンドデザイナーを務めている絹谷氏が関わっており、FF14のようなRPGに最適な「RPGモード」をはじめ、より正確な足音などが聞き取りやすい「FPSモード」、シナリオの音声などを聞き取りやすくした「ボイスモード」などゲームに最適なモードを搭載しているという。
この「SC-GN01」は、PC、PS4、PS4 Pro、PS5、、Nintendo Switch、Xbox SeriesX/Sなどとの接続を想定しており、USBケーブル1本(Nintendo Switchの携帯モード及びXboxのみ音声ケーブルも必要)で接続可能となっており、USB経由で5.1ch信号が入力される。低音部分を仮想再生させる「H.BAS」技術による、この小さなネックスピーカーであっても十分な低音を再生する事を実現している。
エコーキャンセル機能付のマイクも搭載されており、ボイスモードでは最適なボイスチャットでの利用も可能。またワンタッチでスピーカーのミュート、マイクのミュートも側面のボタン操作で可能となっている。

技術的にもう少し詳しく

「SC-GN01」は基本的にはフォーマットとしてPCMのみに対応する。PCとUSB接続した場合、PCM5.1chまでの音声を入力可能で、Dolby Digitalなどのサラウンド音声はPC側でPCM円環して入力される。7.1ch、5.1chの音源は4chに変換され、ステレオ音源は4chにアップコンバートされて「SC-GN01」から出力される仕組みをとる。
なので前述したように7.1chでゲームサウンドが他のしめる、というのは、あくまでも擬似的、と捉えた方が良い。
首回りに対して前後左右で4つのスピーカが内蔵されているので、4chで7.1ch、5.1chを再現するわけだが、0.1chとなる重低音部分を前述の「H.BAS」技術が補う。
これは、小型スピーカーでは再現が難しい80Hz以下の低音を再現する技術で、圧縮等で欠落した信号の倍音を生成して音声信号に付加する事で、人の頭の中で擬似的に80Hz以下の低音を知覚できるようにする技術という事らしい。重低音は最終的には振動信号なので、何かしらの信号を人間が知覚できれば感じる事はできる、という事を上手く利用した手法と言えるかも知れない。

Continue reading…

Desktop Version | Switch To Mobile Version