3コアのPhenom X3発売

 AMDから3コアが内蔵されたPhenom X3が発売された。
 Phenom X4と違い、パッケージ内にネイティブで3コア搭載された製品で、Phenom X4よりも低価格なのか売りである。
 実際、Windows Vistaでは3コアが普通に認識されるようで、マルチスレッド処理をデュアルコアよりも効率よく行うことができ、クァッドコアよりもコストパフォーマンスに優れる事をAMDも強調している。
 3コア構成は、2+2コアでクァッドコアを形成しているIntelには真似の出来ないパッケージであり、ネイティブなマルチコアを作ることができるAMDならではの製品だが、その中身は実は意外と単純だったりする。
 要するに普通のPhenom X4で、ウェハから切り出した際に1コアに問題がある個体をそのまま3コア仕様にして発売しているのである。
 この歩留まりを利用した製品投入はAMDにとっても無駄なく製品化できる手法であり、それがコストパフォーマンスを生み出している理由である。
 では、その性能はどういったものになるのかというと、可もなく不可もなくといったところ。
 デュアルコアより高性能だが、クァッドコアよりも落ちる…まさにそんなところなのだが、問題はPhenom X4との価格差にある。
 たしかにPhenom X4より安いのだが、問題はPhenom X4自体が2万円台で買える現状で、Phenom X3とは5,000円ほどの価格差しかない。
 これなら…素直にPhenom X4をセレクトする人の方が多いようにも思うのだが…
 このPhenom X3の存在意義がそのまま顧客の選択肢の一つとして受け入れられれば、それなりの地位を獲得する事ができるのだが、その辺りが非常に微妙な製品である。

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武上

18歳の時、人生の最大の選択ミスをしてしまい、いきついた場所として山梨県人となる。 その後、建設業に身を投じ、資格をいくつか取得するものの、結局自分の性格と合わない事を理由に上京。 上京後、世間で話題になりつつあったアニメ・ゲームを主体とする業界の人間となり、デジタルコンテンツ業界を含む数々の著名人と同じ土俵でマルチメディアな仕事をするに至る。 一見華やかなメディアの世界の、その闇の深さたるやハンパない事こそ世間に何となく知られてはいるが、業界人しか知らないその氷山の全体像を十分すぎるほど目の当たりにした後、家庭の事情で再び甲州へと帰還。 しかし、この帰還も人生の選択ミスだったかもしれないなぁ…と今では思うものの、時既に遅し。 今は地元の製造業を営む会社の総務・品質保証という地味ではあるものの堅実な職につき、いつか再びやってくるだろう夢の実現を信じて隠者的生活を送っている…ハズだったのだが、またしても周囲の事情で運命は波乱の様相を見せ始めた。 私の人生は一体どの方向を向いているというのだろうか? ちなみに筆者はPCとの付き合いはかなり長いと思っている。 古くはPC-8801 mk2 SR、X1 Turbo、X68000、FM-Towns、PC-9801シリーズ(互換機含む)、PowerMAC 9500等をリアルタイムで使い、その後は、Windows PCの自作機を中心に現在に続いている。 デジタルガジェットに関しては興味もある事から、その時代の時々において、いろいろ使ったり調べたりして、専門家ほどではないが知識は蓄えてきたと思っている。 そうした経験を元に、今の時代へ情報発信させてもらっている。少々くどい言い回しが多いかも知れないが、お付き合いいただけるとありがたい。 連絡先:takegami@angel-halo.com (@を小文字にしてください)

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