白騎士物語

 私がPS3の起死回生ソフトの一つと見ているのが、この白騎士物語。
 開発は、ドラクエ8などで話題になりDSソフト「レイトン教授」シリーズでさらに知名度をアップさせたレベルファイブが行っているが、私自身レベルファイブだからこの作品が良作だとは思っていない。
 しかしながら、このレベルファイブは私が最も評価したソフトハウス、リバーヒルソフトの流れを最も色濃く受け継いでいるような気がしてならず、どうしても無視できない開発会社である事に違いはない。
 そのレベルファイブが世に送り出す大作RPG、それが白騎士物語である。


 リバーヒルソフトは、殺人倶楽部のJ.Bハロルドシリーズや琥珀色の遺言の藤堂龍之介シリーズなどの名作アドベンチャーゲームを発売した会社で、ある意味アドベンチャーゲーム黎明期の最優良メーカーと私は思っている。
 このアドベンチャーゲームのシナリオを担当していた人達が設立した会社は株式会社シングと言い、DS版ソフト「ウィッシュルーム 天使の記憶」や「アナザーコード 2つの記憶」といったタイトルを発売しており、これらも負けず名作ではある。が、ゲーム本体の作りというかシステムというか、感じられるゲーム性にどうもリバーヒルソフトっぽさが感じらない気がしている。
 その反面、レベルファイブのゲームはその根底に流れるナニか(これが言葉で言い表せない…)がリバーヒルソフトっぽい感じがして、ダーククロニクルの頃からかなり私的には注目していた。
 ただ、私はレベルファイブを全面的に支持しているワケではなく、グラフィックに傾倒しすぎないか多少心配な部分もある。
 もしその方向に流れすぎると、スクウェアのようになりそうで…それが唯一の心配である。
 話を白騎士物語に戻すが、白騎士物語は純然たるRPGという触れ込みであった。
 RPGがあまり発売されないPS3において、純然たるRPGの登場は実に切望されていて、PS3になり開発費が莫大にふくれあがっている昨今、PS3で開発費のかかるRPGを発売というだけでも注目度は高い。
 公開された画面などを見る限り、ファイナルファンタジー11のようなコマンド選択型RPGのような感じだが、その画面の美しさはPC用MMORPG「リネージュII」のようでもあり(それを超えているとは思うが)、あとはシナリオさえしっかりしていれば、RPGとしては及第点以上かなと思った。
 しかし、今回の東京ゲームショーでは、この白騎士物語がただのRPGではなく、MORPG(MMORPGではなく、一部限定的なマルチプレイRPG)という側面を持っているという事が発表され、私は本当の意味で期待されるべき作品が投入されたと確信している。
 とにかくネットワークありきのPS3において、本当の意味でネットワークを必要としている作品があまりにも少ないという現状は、PS3の良さを完全にスポイルしてしまっていると思っている。
 メタルギアオンラインはその最たる代表格だが、これはミリタリー色が強すぎて万人向けではないため、これに肩を並べる一般作品があれば…とPS3を買った頃から思っていた。
 白騎士物語は、その部分を完全に押さえる作品になるだろう事が今回判明したため、私的にはかなり期待したい作品となった。
 7mサイズの敵が出てくるとかいろいろな訴求点が多いのも気になるが、何よりちゃんとしたRPGが壮大なスケールでもって遊べる期待感は大きい。
 ヒロイックファンタジーという、最近ではあまり聞かないジャンルも期待できる。PS3ユーザーはぜひ心待ちにしてほしい。
 …これで駄作だったら…という事はあまり考えたくない。
 発売は12月25日。
 今後情報を追い続け、更なる期待をしたいと思っている。

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武上

18歳の時、人生の最大の選択ミスをしてしまい、いきついた場所として山梨県人となる。 その後、建設業に身を投じ、資格をいくつか取得するものの、結局自分の性格と合わない事を理由に上京。 上京後、世間で話題になりつつあったアニメ・ゲームを主体とする業界の人間となり、デジタルコンテンツ業界を含む数々の著名人と同じ土俵でマルチメディアな仕事をするに至る。 一見華やかなメディアの世界の、その闇の深さたるやハンパない事こそ世間に何となく知られてはいるが、業界人しか知らないその氷山の全体像を十分すぎるほど目の当たりにした後、家庭の事情で再び甲州へと帰還。 しかし、この帰還も人生の選択ミスだったかもしれないなぁ…と今では思うものの、時既に遅し。 今は地元の製造業を営む会社の総務・品質保証という地味ではあるものの堅実な職につき、いつか再びやってくるだろう夢の実現を信じて隠者的生活を送っている…ハズだったのだが、またしても周囲の事情で運命は波乱の様相を見せ始めた。 私の人生は一体どの方向を向いているというのだろうか? ちなみに筆者はPCとの付き合いはかなり長いと思っている。 古くはPC-8801 mk2 SR、X1 Turbo、X68000、FM-Towns、PC-9801シリーズ(互換機含む)、PowerMAC 9500等をリアルタイムで使い、その後は、Windows PCの自作機を中心に現在に続いている。 デジタルガジェットに関しては興味もある事から、その時代の時々において、いろいろ使ったり調べたりして、専門家ほどではないが知識は蓄えてきたと思っている。 そうした経験を元に、今の時代へ情報発信させてもらっている。少々くどい言い回しが多いかも知れないが、お付き合いいただけるとありがたい。 連絡先:takegami@angel-halo.com (@を小文字にしてください)

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2 Responses

  1. 士之 より:

    白騎士物語が、『白薔薇物語』に見えた、最初(爆)
    これをみて、ついにBLがPS3でキターとか思いましたが何か?(笑)
    てか、これぐらいやらんと、ホント話題無いぞ?
    しかし、ホントにPSPしか話題無いなぁ。
    PSPしか持ってない私には、影響が少ないですがね…。

  2. 武上 より:

    白騎士物語は確実に話題になる…私は確信してます。
    そしてアップデートでいろいろ強化できるポイントをうまく活用して、PS3の中で一つのロングランコンテンツに成長するとさえ思ってます。
    今はまだ開発ソフトが表に出てきていないという状態だけれど、あと1年で状況は好転すると信じてます。
    ええ、もう信者ですから、私(爆)

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