既存UMDを活用できないPSP go

  11月1日に26,800円で国内発売される“PSP go”(PSP-N1000)だが、当初は既存UMDソフトを持っている人に向けてUMDタイトルをPSP goでも遊べるようにする施策があるとされていた。
 ところが本日、正式にその施策が行われない事が発表された。
 つまり、PlayStation Storeからダウンロード購入しなければ既存ソフトがPSP go上では遊べないワケである。
 これはPSP goを販売して行く中でかなり不利に働く発表なのではないかと私などは思ったりするのだが、これにはソフトのコピー問題が根底にあるようだ。


  当初、考えられていた「UMDタイトルをPSP goでも遊べるようにする施策」は、おそらくUMDの中身をデータとして取り出せる仕組みではないかと思われる。
 想像できる仕組みとしては、UMD対応のPSPでメモリースティックマイクロを入れたメモリースティックDuoアダプターを使用してUMDの中身を抜き出す、あるいはUMD対応PSPとPSP goをUSBケーブル等で接続し、直接UMDからデータをPSP goに抜き出すといった手法でデータを作成・抜き出すといった方法である。
 UMDからデータを抜き出す事ができてしまえば、あとはPSP goがそれを正式なソフトとして認識すれば問題ない…となるワケだが、これはソフトのコピー問題をより容易に可能にしてしまうという恐れもある。
 今までコピー問題はシステムソフトウェアのバージョンによって対応していたのだが、もしこの公式で認めるUMD吸い出しを可能にしてしまうのと同義であり、今度はそれを防ぐ手段を講じなければならない。
 このような理由から、今回は吸い出し行為を一度辞めようという事になったのではないかと思われる。
 しかしPSP goはホントに売れるんだろうか?
 今回の件でそうした問題がより表面化したように思う。
 他人事ながら考えてしまう。

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武上

18歳の時、人生の最大の選択ミスをしてしまい、いきついた場所として山梨県人となる。 その後、建設業に身を投じ、資格をいくつか取得するものの、結局自分の性格と合わない事を理由に上京。 上京後、世間で話題になりつつあったアニメ・ゲームを主体とする業界の人間となり、デジタルコンテンツ業界を含む数々の著名人と同じ土俵でマルチメディアな仕事をするに至る。 一見華やかなメディアの世界の、その闇の深さたるやハンパない事こそ世間に何となく知られてはいるが、業界人しか知らないその氷山の全体像を十分すぎるほど目の当たりにした後、家庭の事情で再び甲州へと帰還。 しかし、この帰還も人生の選択ミスだったかもしれないなぁ…と今では思うものの、時既に遅し。 今は地元の製造業を営む会社の総務・品質保証という地味ではあるものの堅実な職につき、いつか再びやってくるだろう夢の実現を信じて隠者的生活を送っている…ハズだったのだが、またしても周囲の事情で運命は波乱の様相を見せ始めた。 私の人生は一体どの方向を向いているというのだろうか? ちなみに筆者はPCとの付き合いはかなり長いと思っている。 古くはPC-8801 mk2 SR、X1 Turbo、X68000、FM-Towns、PC-9801シリーズ(互換機含む)、PowerMAC 9500等をリアルタイムで使い、その後は、Windows PCの自作機を中心に現在に続いている。 デジタルガジェットに関しては興味もある事から、その時代の時々において、いろいろ使ったり調べたりして、専門家ほどではないが知識は蓄えてきたと思っている。 そうした経験を元に、今の時代へ情報発信させてもらっている。少々くどい言い回しが多いかも知れないが、お付き合いいただけるとありがたい。 連絡先:takegami@angel-halo.com (@を小文字にしてください)

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2 Responses

  1. ruser より:

    PSPgoの狙いは何なのでしょう?
    位置付けも曖昧な感じが強いし、売りが何なのか分かりません。
    しかもDL販売のみとなると、相当な起爆剤が無いと売れないんじゃないでしょうか。
    アレ買うなら安くなったPSP-3000買うと判断する人が多いでしょうね。
    ワン○ース○ンやバー○ャルボーイの様にならなければ良いのですがw
    go と言う名のゲーム機は一体どこに行くんでしょう?

  2. 武上 より:

     PSP goはダウンロード販売をするための布石という位置づけと見られているようです。
     つまり、iPhoneを仮想敵とした時、ダウンロード販売が中心となっていなければ、ソフトの販売において勝てないと考えたのでしょう。
     多分その考えそのものは間違っていないとは思うけど、問題はiPhone購入層とPSP購入層が異なるという事。
     今までのUMDゲームが遊べないとなれば、結局UMD搭載型と共存させなければならないわけで、そうなると大容量メモリースティックDuoさえあれば、PSP goはいらない子になってしまうのですが、SCEはそれに気づいていない?
     そんなワケないと思うんだけどなぁ。

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