私が使用しているPCモニターは、三菱のMDT242WGという、まだバックライトに冷陰極管を使用したWUXGAのモニターである。
24.1インチという大きさで結構大きいなと買った当初は思ったものだが、先日アキバに行ったときに店頭で見た32インチの4Kディスプレイなどを見ると、ウチのモニターは思ったほど大きくないな…と思ってしまうから、困りものである。
最近のフルHD対応のモニターは、その解像度が1920×1080と、所謂フルHDを再現できる解像度になっている。普通に使う分にはこの解像度でも問題ないのかもしれないが、私が使用しているWUXGAサイズになれてしまうと、どうしても縦幅が足りない感じがしてならない。
WUXGAは1920×1200と、フルHDよりも縦幅で120ドット広い事になる。僅か120ドットじゃないかと言うかも知れないが、面積で言えば1920×120ドット分が広い事になるワケで、この差は実は意外と大きい。
そういうワケで、私的には次買うディスプレイは2560×1600ドット(最近主流は2560×1440らしいが…)クラスのディスプレイがいいなぁ…と思いつつも、こういうモニターを見るとコレでもいいかなぁ…とか考えてしまう。
ASUSから9月に発売される29型シネマスコープサイズモニターのMX299Qである。
2560×1080ドットというフルHDの横幅を1.5倍にしたようなモニターで、DELLやLGからも同じサイズのモニターが発売されている。このBlogでも過去に紹介した。
もともとフルHDなどが採用している16:9という縦横比は、映画スクリーンの比率を再現したものであった。これは、映画がテレビに駆逐されていた時代に、映画の顧客を拡大する目的でスクリーンサイズをテレビの4:3より横長に採って大きくするという手法を採った為である。
ところがワイドモニターが普及し始め、フルHDが定着した今となっては、16:9では映画の迫力もテレビで再現できてしまう。そこで登場したのが新しいシネマスコープサイズである、21:9という比率である。
先日行ったアキバで、実際に21:9のモニターを見てきたが、実に横長で違和感を感じまくったワケだが、これなら情報をより横に置いておけるな、という思いはあった。
縦幅が1080しかないのが気になるところだが、それを横で補う事ができるのなら、こういうモニターも有りなんだろうなと思うワケである。
このMX299Qは、ベゼル幅0.8mmの「フレームレスデザイン」を採用し、視野角上下左右178度のノングレアAH-IPSパネルを採用したモデルになる。
インターフェースとしてはDisplayPort 1.2、MHL接続対応HDMI 1.4、デュアルリンク対応DVI-Dを各1系統装備しており、ステレオミニのアナログ音声入出力も各1系統備えている。輝度は300cd/m2で、コントラスト比は基本1,000:1、拡張すると8,000万:1という性能を誇る。
また応答速度は5ms(G to G)で、消費電力は30W以下で待機時は0.5W以下というから、イマドキの枠内に収まった製品と言える。
デザインもフレームレスで悪くないのだが、ただ残念なのはその解像度。
これがもしIGZO液晶採用だったなら、もっと解像度を高くする事も可能なのではないかと思うと、そういう時代に早く来ないかな、と思ったりする。
日本の電機メーカーの思惑では、早い所4Kテレビの普及にこぎ着けたいという感じが見受けられる。結局、安い韓国メーカーを迎え撃つには、絶対的な高解像度である4Kというスペックは欠かせないらしい。
だが、私はそれをPCモニターにこそ必要なスペックではないかと思ったりする。
シャープが出した4Kモニターである“SHARP PN-K321”は、30万円超えの高級ディスプレイだが、もっとIGZO液晶が大量に出回り、価格的に安くなった時、普及は爆発的になるのではないかと思う。
そんな夢のようなモニター天国の世の中になったらいいなと思っているのだが、現実はそう甘くはない。
やはり縦軸1080ドットでは少ない。
それにヤルなら一気に広めて欲しい。そう願わざるにはいられない。折角日本の技術で優位に立てる技術なのだから、日本製品でそういう勝ちにいける製品をぜひ出して欲しいものである。
4Kを超える解像度は意外と近い所にあるのかもしれない。
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