Play the water like a lotus leaf

蓮の葉のように水を弾く…。

PRO1D Lotus Protector

ケンコー・トキナーから、新たなプロテクターが発売された。
既に他社でも発売されている「撥水・撥油」機能をもったプロテクターで、水滴を玉のようにはじく蓮にちなんで“Lotus”の名が与えられた新シリーズである。なんとみごとな撥水効果この画像はメーカー公式の製品紹介のページからのものだが、見事なまでの撥水効果である。油性ペンも形無しであるもちろん撥水だけでなく撥油効果もあり、油性ペンですらそこに筆跡を残す事はできないぐらいの性能を持っているようだ。

硬質アルマイト

PRO1D Lotus Protectorは、もちろんただ撥水・撥油機能があるわけではない。
ちゃんとプロテクターとしての機能も併せ持っているし、プロテクターを入れる事によるデメリットを最小限に抑えられるように工夫もされている。
通常、プロテクターを付けると光が反射したりしてフレアやゴーストが出る。もちろんその出方は製品によってイロイロだが、プロテクターのメーカー各社は、その現象を低減するよう、いろいろなコーティングを施して対策をしている。
PRO1D Lotus Protectorでは、新開発のデジタルマルチコートIIを施し、面反射0.3~0.5%の低反射を実現している。もちろん、内部への反射光を防ぐため、ガラスの外周には墨塗加工も施されている。そのアタリに抜かりはないようだ。

また、一般的なプロテクターは外周の金属部分にはアルミを採用するのだが、そのアルミにも腐食防止の為に表面処理を施す。その表面処理というのがアルマイト、つまり陽極酸化皮膜を施すのだが、PRO1D Lotus Protectorに関してはこれがタダのアルマイトではなく、硬質アルマイトを施しているという。
硬質アルマイトというのは、同じ陽極酸化皮膜処理ではあるが、その膜厚は普通のアルマイトが10μmの所、硬質アルマイトは50μm程度になる。もちろんもっと膜厚を厚くすることもできるが、厚くしすぎると今度は内側に切ってあるネジ部のガタつきにも影響が出てしまったり、クラック発生を心配しなくてはならなくなる。バランスがある意味難しい。
ちなみに…アルミは導電体だが、アルマイト処理をする事でその被膜は絶縁被膜になるという性質がある。なので、無色のアルマイト(言い方はいろいろあるのだが、色が付けられていないアルマイト処理の事を言う。白アルマイトとも言われる)は一見処理されていないように見えるのだが、電気を流してみればそれがアルマイトされているか、それともされていないかが明確に解る。豆知識として知っておくと良いだろう。

幅広いラインナップ

PRO1D Lotus Protectorのラインナップはかなり幅広く用意されている。

  • 37mm:5,000円
  • 39mm:5,000円
  • 40.5mm:5,000円
  • 43mm:5,000円
  • 46mm:5,000円
  • 49mm:5,000円
  • 52mm:5,300円
  • 55mm:5,500円
  • 58mm:5,800円
  • 62mm:6,000円
  • 67mm:7,000円
  • 72mm:8,000円
  • 77mm:9,000円
  • 82mm:10,500円

これぐらいの幅があれば、通常は困る事はないと思う。
気になるのは…値段ぐらいのものである。
通常のPRO1D Protector、しかもそれがアウトレット品だと、この半値ぐらいの価格で買うことが出来てしまうのだが、そこは新製品である。
大体、通常のPRO1D Protectorの1.6倍程度の価格となっている。
…まぁ、価格が熟れてくるのを待つという手もあるが、何より撥水・撥油機能を欲している人からすれば、このフィルターのありがたみは価格とは違う所にあるという事を理解している事だろう。

たかがフィルター。されどフィルター。
このフィルター1枚で安全と撥水を得られれば安い買い物と思えなくもない。
特に、防塵・防滴の本体とレンズを持つ者からすれば、そんな所である。

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武上

18歳の時、人生の最大の選択ミスをしてしまい、いきついた場所として山梨県人となる。 その後、建設業に身を投じ、資格をいくつか取得するものの、結局自分の性格と合わない事を理由に上京。 上京後、世間で話題になりつつあったアニメ・ゲームを主体とする業界の人間となり、デジタルコンテンツ業界を含む数々の著名人と同じ土俵でマルチメディアな仕事をするに至る。 一見華やかなメディアの世界の、その闇の深さたるやハンパない事こそ世間に何となく知られてはいるが、業界人しか知らないその氷山の全体像を十分すぎるほど目の当たりにした後、家庭の事情で再び甲州へと帰還。 しかし、この帰還も人生の選択ミスだったかもしれないなぁ…と今では思うものの、時既に遅し。 今は地元の製造業を営む会社の総務・品質保証という地味ではあるものの堅実な職につき、いつか再びやってくるだろう夢の実現を信じて隠者的生活を送っている…ハズだったのだが、またしても周囲の事情で運命は波乱の様相を見せ始めた。 私の人生は一体どの方向を向いているというのだろうか? ちなみに筆者はPCとの付き合いはかなり長いと思っている。 古くはPC-8801 mk2 SR、X1 Turbo、X68000、FM-Towns、PC-9801シリーズ(互換機含む)、PowerMAC 9500等をリアルタイムで使い、その後は、Windows PCの自作機を中心に現在に続いている。 デジタルガジェットに関しては興味もある事から、その時代の時々において、いろいろ使ったり調べたりして、専門家ほどではないが知識は蓄えてきたと思っている。 そうした経験を元に、今の時代へ情報発信させてもらっている。少々くどい言い回しが多いかも知れないが、お付き合いいただけるとありがたい。 連絡先:takegami@angel-halo.com (@を小文字にしてください)

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2 Responses

  1. ruser より:

    私、今度プロテクターが必要になったら、コレ買ってみる予定です。
    撥水や静電防止等はmarumiのEXUSなんかが有名でしたが、高くて買ったことありません。
    ビックカメラとmarumiが共同開発した薄型軽量のフィルターは一枚買いましたが、本当に薄くて軽いのでなかなか良いです。
    でも、それ以外はKENKOのを使っているので、撥水コーティングは有り難いです。

    ジェラルミン枠に強化ガラスの Zeta Quint も一つ買いましたが、あれはさらに高いので、消耗品として見るとちょっと厳しいです。(´д`)

    KマウントのマクロがΦ49mmなんで、とりあえずソレを一枚ですかね。
    寄るから接触しやすいし。

    • アバター画像 武上 より:

      防塵防滴のシステムとは相性が良いという事は解ってるんだが、些か価格がね…。

      ちなみに、フィルターに使われている素材の重さ程度だと、実は素材の価格に大きな差が付かないって事を知っていると、ジュラルミンだから高いとか思えなくて、こういう時って専門性の高い知識を持っていると迷いが多いなぁと思ったりする(爆)

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