M2プロセッサ登場

Appleがついに搭載製品も合わせてM2プロセッサを発表。

さらにデキるヤツに

AppleのM1プロセッサは、現時点でもその処理能力は他社を圧倒するだけの性能を持つプロセッサだが、そのさらに次の進化へと進み、米国現地時間の6日に、M2プロセッサを発表した。
搭載製品としてはMacBook Airと13インチMacBook Proが発表され、価格はAirが164,800円、Proが178,800円から、とされる。
○○円から、とされているのは、その内部の搭載メモリ量やGPUコア数の地下街などによってM2コアの内容が異なる事と、搭載ストレージ容量の違いによって価格が変わるためである。
正直、M1の時もそうだったが最下位構成の製品であっても、相当なパフォーマンスを発揮するので、Appleの吊るしモデルを購入したとしても、その性能に不満は出ないものと思われる。
旧モデルからの大きな進化ではあるものの、順当な高性能化、という意味では、さして驚くほどのものではないのかな、という気もするが、そもそもM1の時点で他社を圧倒する性能を見せていたところでのさらなるジャンプアップなので、Appleの底力は恐るべし、といった感じか。

変更点

また、筐体も一新されているので、確かに大きな変化とも言える。MacBook Airは厚みが11.3mmに抑えられ、重量は1.24kg程度となった。当然ファンレスだが、MacBook Proはファン搭載型で、高性能を維持できるような作りになっている。
噂通り発表されたM2 AirMacBook Airに関しては、本体カラーがシルバーとスペースグレイに加えてスターライトとミッドナイトという2つの新色が加わった。MacBook Proはシルバーとスペースグレイと従来通りである。
充電用のポートはMagSafeが復活し、充電中であってもThunderbolt4ポートが2つ利用可能になった。3.5mmのヘッドセットジャックも物理的に搭載されており、キーボードもTouch Barがなくなり、フルハイトの物理ボタンのファンクションキーが搭載されている。
またTouch IDも搭載されており、Force Touchトラックパッドも従来通りである。
モニタの明るさは従来比25%アップされており、10億色表示もサポートされた。Webカメラも1080p対応のものとなり、ノッチ付きで搭載されている。
同梱されるUSB Type-C充電器も変化し、2つの充電が可能な2口タイプとなった。
こうしていろいろ観てみると、結構変化している事に気づかされる。

円安の問題

ただ、通常だとこのような高性能化が図られたとしても、大凡価格には大きく変化がないのが今までのAppleだったと言える。
ところが今回のM2 Macの価格は、旧モデル発表時と比較してかなり高額設定になっている。
Airの最低価格が164,800円というのは、ここ最近では全く見る事のなかった価格である。
この価格になった最大の理由は、長らく続く円安の影響と考えられる。既存製品の一部も値上がりが報じられているので、円安が原因である事は容易に想像が付く。
値上げされなかった既存製品もあるので、Appleとしてもいろいろと考える所があるのだろうが、今回のMacBook Airと13インチMacBook Proに関しては残念なところである。
案外、M2待ちで新型MacBook Airとか待ち望んでいた人もいるのではないかと思う。この価格をそういう人達はどう捉えるのか?
従来モデルにしても値上がりしているので、結局はM2 Macを購入した方が…と考えるだろうから、今回のモデルに関しては現状の価格を素直に受け止めるしかないといったところか。

Windows勢に関して

偶然かもしれないので、今回のM2 Macが原因だとは言わないが、先日、私が注目しているとしていたDellのWindows11ノートPCに関して、昨日から割引率が上がっていたことに気づいた。
以前見た時は、17%割引で掲載されていたものが、昨日から20%割引として掲載されている。

Dell New Inspiron 14 Intel
https://dell.to/3Nt95hs

時期が時期だけに、M2 Macを意識した割引率上昇でないかと勘ぐってしまう。
Core i7-1255U搭載モデルで、メモリは16GB、SSDは1TBでこの価格なので、M2 Macよりは随分と安く感じる。
M2搭載のMacBook Airで、コアを上位モデル、メモリ16GB、ストレージ1TBに設定すると、その価格は264,800円と、先程のDellのモデルと比較して2倍近い価格になってしまう。
もちろんパフォーマンスはM2 Macの方が高いとは思うが、ビジネス用途で考えた時は、Core i7-1255Uであっても十二分な性能を持つので、余程特殊な事をしようとしない限りは、コスト的にはWindows11 PCの方が有利と言えるかも知れない。
ヘビーな動画を処理したりする用途で考えるなら、Macである事の優位性は確かにあるが、ここらへんは自分の用途の中心が何か? という事で考えた方がよいかもしれない。

と言うわけで、今回の私は随分と冷静にMacBook Airを見る事ができているように思う。
確かにモンスター級パワーを持つPCだとは思うが、そのパワーを何に使うのか、という事を冷静に見て、自分の周辺環境に合わせた判断をすべきだろう。

Apple MacBook Air
https://www.apple.com/jp/macbook-air-m2/

Apple MacBook Pro
https://www.apple.com/jp/macbook-pro-13/

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武上

18歳の時、人生の最大の選択ミスをしてしまい、いきついた場所として山梨県人となる。 その後、建設業に身を投じ、資格をいくつか取得するものの、結局自分の性格と合わない事を理由に上京。 上京後、世間で話題になりつつあったアニメ・ゲームを主体とする業界の人間となり、デジタルコンテンツ業界を含む数々の著名人と同じ土俵でマルチメディアな仕事をするに至る。 一見華やかなメディアの世界の、その闇の深さたるやハンパない事こそ世間に何となく知られてはいるが、業界人しか知らないその氷山の全体像を十分すぎるほど目の当たりにした後、家庭の事情で再び甲州へと帰還。 しかし、この帰還も人生の選択ミスだったかもしれないなぁ…と今では思うものの、時既に遅し。 今は地元の製造業を営む会社の総務・品質保証という地味ではあるものの堅実な職につき、いつか再びやってくるだろう夢の実現を信じて隠者的生活を送っている…ハズだったのだが、またしても周囲の事情で運命は波乱の様相を見せ始めた。 私の人生は一体どの方向を向いているというのだろうか? ちなみに筆者はPCとの付き合いはかなり長いと思っている。 古くはPC-8801 mk2 SR、X1 Turbo、X68000、FM-Towns、PC-9801シリーズ(互換機含む)、PowerMAC 9500等をリアルタイムで使い、その後は、Windows PCの自作機を中心に現在に続いている。 デジタルガジェットに関しては興味もある事から、その時代の時々において、いろいろ使ったり調べたりして、専門家ほどではないが知識は蓄えてきたと思っている。 そうした経験を元に、今の時代へ情報発信させてもらっている。少々くどい言い回しが多いかも知れないが、お付き合いいただけるとありがたい。 連絡先:takegami@angel-halo.com (@を小文字にしてください)

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