Category: デジカメ/ビデオ

ついに歪みのない時代に

Sonyがα9 IIIを来年発売する。ついにローリングシャッター歪みを克服するという。

フルサイズグローバルシャッター

Sonyがα9 IIIを2024年1月26日に発売する。
価格はオープンプライスとなっていて、店頭予想価格は88万円前後になるという。
予約は11月16日10時からの受付開始になるようで、ハイエンドカメラマニアの争奪戦が始まるものと思われる。
ゲームチェンジャーとなるのか?本機は2016年11月に発売されたα9 IIの後継機にあたり、世界初のグローバルシャッター方式を採用する機種となる。静止画・動画におけるローリングシャッター歪みを克服しているとの事で、ボディ内手ブレ補正としても、α7R Vと同等の5軸8段分を実現しているという。
そもそもローリングシャッター歪みとは何なのか、という事だが、これはローリングシャッター方式の現在主流となるセンサーの仕組みを理解しないといけない。
現在のCMOSの主流である素子で撮影すると、その画像は左上の素子から露光、撮影を開始し、順をおって右下の素子まで処理を進めていく。この事から、撮影開始と終了の間にタイムラグが発生するため、動きのあるものを撮影した時、たとえばバットを振るような動作を撮影すると、バットが曲がって撮影される事がある。素子の処理が順次なので降り始めと降り終わりの差が出てしまうのである。
これを防ぐには、素子の処理をセンサー全面で同時に行う必要があるが、この処理を同時に行うセンサーをグローバルシャッター方式という。
ところが、このグローバルシャッター方式は、センサー全面を同時に処理するので、処理した画像のデータ転送などの処理が一斉に開始される事から、メモリ帯域の問題や処理不可の問題など、課題がとても多かった。
処理を軽くする…たとえば画像の色彩データを落としたり、解像度を低くする、などをすれば全画素処理も軽くはなるかもしれないが、それでは合画質な映像を得ることはできない。
長年、この問題が解決しなかったのは、撮影データを同時に全画素分行う事が難しかった等が原因だが、ようやくSonyが2,460万画素のフルサイズセンサーでそれを可能にした、というわけである。
世界的にも少なくなったセンサーメーカーのSonyだからこそ可能な技とも言える。
今後、多くのセンサーでグローバルシャッター方式が広まっていくものと考えられる。

最高約120コマ/秒の高速連写

対応レンズを使用した時に限る話だが、α9 IIIではAE/AF追従で最高約120コマ/秒のブラックアウトフリー連写を実現している。
プリ連写機能を搭載していて、最大1秒前からの撮影記録が可能になっているという。これはほとんど120fpsの動画撮影をしているのに等しい記録で、連写ブースト機能でも同じように緩速連写設定時にカスタムボタンを押している間だけ、指定したコマ速の連写に切り替えられるが、その時最高約120コマ/秒と同じだけの性能を発揮する。
前述したように、グローバルシャッターでの撮影となると、全画素の撮影データを同時に処理する必要があり、それを秒間120コマで記録するというのだから、とんでもないメモリ処理速度と言える。
ひょっとしたら、従来とはメモリ処理の方法そのものが違うのかもしれない。
この辺りは私も知識的にあまり持ち得ていないのでわからないが、おそらくα9 IIIが発売されるころには、専門誌などでより詳細な説明が成されるのではないかと思う。

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I’m Back Film

古いメカの方が高精度だという事もあるのだよ。

価格は高いが需要はあるのだろう

クラウドファンディングのKickstarterにおいて、フィルムカメラに装着してデジタル写真を撮影する機器「I’m Back Film」が出資を募っている。

Kickstarter I’m Back Film

意味が分からない、と思うかもしれないが、要するに、フィルムカメラにおいて、フィルムを入れるところにフィルムの代わりに撮像素子を入れて、その撮像素子で取り込んだ画像をデータとして保存、フィルムカメラをデジタルカメラ化するというシロモノである。
この製品を知ったとき「なるほど!」とその発想に驚いたが、確かにコレなら技術的にフィルムカメラでデジタル写真の撮影ができるかもしれない。
そこまでして昔のカメラを使いたいというのか…つ買いたいのだろう難しいのは、フィルムで撮影する機構をどうやってデジタル撮影のトリガーとして使用するか、というところだが、現時点ではいろいろな制約を含んだ形で製品化していくようである。
たとえば、カメラによってレンズとフィルムの位置が異なる為、センサーを左右にスライド調整できるようにしていたり、フィルムより撮像素子部の方が厚みがあるため、カバーのフィルムを抑える圧着版を取り外す必要があったり、別途シャッターボタンを押す必要があったりといった制約である。
単純にカメラのシャッターボタンを押せばば撮影できる、といった形にはならないようである。
また、使用する撮像素子だが、現時点ではSony製のマイクロフォーサーズセンサーを利用する事が決まっているようだ。
ただ、その利用するセンサーは、1,600~2,400万画素の間で変動する可能性があるようで、現時点では「IMX269」という2,000万画素のものを用意する予定らしい。この辺りはまだ変更になる可能性のある部分らしい。
でぎれば35mmフルサイズセンサーを…と思う人もいるかもしれないが、フィルムが入る場所にセンサーをセットする関係上、大きすぎるセンサーは入らないのだろう。
なので、画角が35mmとは変わってしまうようで、0.45倍のコンバージョンレンズをレンズの先端に取り付ける事で35mm版相当の画角になるようだ。

基本は外付けパーツで対応

また、このフィルム部にセットするセンサーを動作させるための7.4Vバッテリーや画像処理プロセッサである「NT9853X」、他、microSDカードスロット、設定確認の為にむ使用される320×240ドットを表示可能な1.5型液晶、通信の為の無線LANユニットなどは、すべて外付けユニットとして用意する。
ただし、このユニットとカメラ内のセンサーは無線接続されているわけではなく、フィルムカメラの裏蓋と本体の隙間からフレキシブルケーブルで繋ぎ操作する。
また、この外部のユニットはカメラ底部の三脚穴を使って固定するようになっている。




また、イマドキはこうしたデジタルフォトは画像処理を可能にしていて、フィルムに寄せた加工が行われるものだが、この外付けユニットによる画像処理の一環として、フィルムシミュレーションが可能になっているようだ。
モノクロ、コダクロームなど、フィルムメーカー独特の色合いというものがフィルムには存在しているが、それらのシミュレーションができるらしい。
また、ISO感度を100~6400まで調整可能としているのもデジタルならではと言えるだろう。

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久々にE-M1を使ってみた

初代E-M1を久々に通電させてみた。

9年前購入

私が所有するデジタル一眼カメラとして、未だに最上位となるのがOlympusのE-M1である。
ホントは後継機などを購入したいと思っていたのだが、その後機器更新する事もなく、追加でミニデジタル一眼であるE-PM2を買い足しただけで、未だ最上位に君臨するE-M1だが、購入したのは2014年2月と、既に購入から9年の月日が経過している。

技術の進歩の早いデジタルカメラにおいて、9年という時間が経過している事を考えると、もうデジタル一眼カメラとして性能でスマホにすら勝てない状況になっているとも言えるが、イメージセンサーの大きさとレンズの良さで、何とかまだ使えるレベルの写真は撮影できるのではないかと考えている。
ただ、昨今のスマホはデジタル技術を駆使して小さなイメージセンサーであっても画像処理で綺麗な写真にする事も可能だし、純粋に撮影したデータだけを比べれば、もう9年前のデジタル一眼など使う意味すらないのではないかとも思える。
そう思って最近はめっきりカメラを出す事はなかったのだが、ふとしたことで、集合写真を撮ってくれないか? という依頼を受けた。
依頼者は会社の人で、今度会社のイベントで社員の集合写真を撮る必要があり、カメラを持っている人に声を掛けたのだという。
前述の通り、私のカメラはもう9年も前のカメラなので、最近であればスマホの方が綺麗だという話をしたのだが、問題は集合写真に写す社員の数が100名を超えるとかで、広角レンズでの撮影が必須、ならばスマホではなくカメラの出番と考えたようだ。
まぁ、画素数は少なくても、レンズは良いし、広角レンズでの撮影となればデジタル一眼の方が有利かな、とも言えるので、とりあえずその撮影を引き受ける事にし、保険として他の手段…たとえば別の人にも声を掛けたり、スマホでも撮影したりして欲しいとお願いした。

実機確認

長い間、触っていなかったE-M1を掘り起こし、電源を入れるが当然の事ながら電源が入る事は亡く、既にバッテリーが自然放電してしまっていた。
バッテリーを起こす為にも、一度充電器で時間をかけて充電させ、何とか機能回復を試みたところ、無事起動させる事に成功。
内部時計を今の時間に合わせ、各部がちゃんと動くか確認した。
レンズは12-40mm F2.8のズームレンズなので、35mm版換算で行けば24mmという広角で撮影する事ができる。なので、このズームレンズを広角側で使えば、なんとか集合写真は撮れるかなと再確認した。
で、肝心の写真だが…とりあえず試し撮りをしてみた。
素人が録っても綺麗な画になる…それがデジタル一眼カメラというものちょっと日陰に入ってしまった花だが、背景のボケも合わせていつも通りの画にはなった。
イメージセンサーの画素数こそイマドキのものから比べて少ないが、発色やディティールなどは問題なさそうである。
あとは昔のカンを取り戻す事ができるかどうか、といったところだろうか。

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サイトを一つ閉鎖した

思った程の事ができなかった事が悔やまれる。

撮影を目的としないと

私が運営していたサイト“olympus.blue”を閉鎖した。
当初は、Olympus製のデジタル一眼カメラを使った、写真サイトとして運営するつもりで、丁度○○.blueというドメインが取れるという事から“olympus.blue”というドメインを取得したのだが、思った程の投稿も出来ず、また長期に渡って放置していたので、その処遇に関しては随分と悩んでいた。
その内、私の生活環境に大きな変更があり、どうあっても活動を再開、拡張していく事は不可能と判断し、先日、ドメインの期限切れをもって閉鎖する事にした。
本当はもっとやりたい事もあったが、結局私自身がカメラを持って外に出るという事があまり出来ていなかったという事と、カメラそのものに関してもデジタル一眼でなくスマホ撮りが多く鳴ってきたという事が、本企画の妨げになったのだろうと考えている。
正直、今のスマホカメラの性能はカメラメーカーキラーとしか思えないほどの高性能ぶりで、手軽に写真を撮る、という行為そのものにもっとも直結できるデバイスがスマホである以上、よほど画質に拘ったりしなければデジタル一眼の登場は考えにくいというのが、活動のネックになっていると言える。
勘違いして欲しくないのは、私自身は別にデジタル一眼が不要とは思っていない。
高画質な写真を撮るには、スマホではなく、本格的なカメラは必須だとも思っている。
問題は、その可搬性と手軽さ、日常での使われ方だと思っている。
どうしてもデジタル一眼などの専用カメラを持つという事は、撮影を第一優先とした活動にならないと使われる事がない。
しかしスマホは、いつもの生活の中でもサッと取り出して撮影という事ができるところにその強みがある。
結果、私はデジタル一眼を思ったほど持ち出す事ができなかった。
それがサイト閉鎖の最大の理由である。

ホントは欲しい

しかもデジタル一眼も時代と共に大きく進化したが、私はその後、カメラのアップデートをしてこなかった。
ホントはアップデートしたかったが、予算が取れなかったのが大きい。
ようやく出たフラッグシップ今の現行機であるOM-1など、本当はとても欲しいカメラとして今も思っている。
しかし、結果として購入するところまでは当然いけてないし、他に優先すべきものがあるので、どうしても後回しになってしまう。
他にも、富士フィルムのX-T4なども欲しいと思っていた。こちらは近々ではX-T5が発売されたが、APSフォーマットのデジタルカメラとしてはX-Tシリーズは扱いやすいカメラではないかと思っている。
だが、結果的にどちらも買う事なく私の生活の変化が始まり、それらに投資する事すらできない状況を生んでしまった。
カメラは、本体のコストも大きいが、それ以上にレンズコストに頭を悩ませる事になるが、もう私の生活ではそうした生き方はまずムリだと言える。
そんな状況だから、カメラ専門のサイトなど続けられるワケもなく、結果閉鎖へと向かわざるを得なかった。
願わくば新しくドメイン“olympus.blue”を取得する事となった人には、Olympusから脈々と続いているOMの良さを発信するサイトを続けて欲しいと思っている。

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OM-5に思うこと

久々にカメラのネタを書いてみる。

OM SYSTEMを全面に

Olympusの旧カメラ部門が売却され、別会社で新たに興ったのがOMデジタルソリューションズだが、そのOMデジタルソリューションズが最初に手がけたカメラ「OM-1」はそのカメラの軍艦部には「OLYMPUS」の名が書かれていた。
旧来よりOLYMPUSカメラを使っていた人からすると、何とも哀愁漂う話ではあるが、それは同時にOM-1という過去にOLYMPUSから発売された名機の再来として受け止められ、実際そのカメラはとても意欲的なカメラであった。
そして今回、OMデジタルソリューションズから次なる製品が投下された。それが「OM-5」で、OM-1の廉価機のような立ち位置に来るカメラである。
小型軽量の極みOM-5の軍艦部には新たに「OM SYSTEM」のロゴが入っており、OLYMPUSからの脱却を図った製品と受け止められる。ようやく本道を走り始めた、というところだろうか?
だが、問題はそのOM-5そのものが、どうにも新しい何か、というものに見えない事である。
OM SYSTEMを全面に押し出したまではよいが、製品そのものがどうみてもE-M1 Mark IIIに見えるのである。スペックシートを見ても、E-M1 Mark IIIの機能強化版にしか見えない。
せめてOM-1の機能限定版のようなカメラだったならまだ理解はできるが、そうではなくOLYMPUS時代のカメラから踏襲されたものが多すぎるカメラになっている。
手厳しい物言いになるが、手を抜いたのか? とすら思えてしまう。

古いメニュー

酷評をしているが、前提として一つ言っておかねばならないのは、カメラそのものは良いカメラなのである。
ただ、所々に古さを感じるのが問題で、せっかくOM-1で一新したメニューも搭載しておらず、カメラボディもどこか古さを感じるものをそのまま使用していたり(これは逆に良い面とみる人もいるだろう)、挙げ句、最近ではUSB Type-Cによる運用が当たり前になっているにも拘わらず、microUSBによる運用のままになっている辺りで、どうしても古さしか感じない。
メインのカメラとしてOM-1を使うとして、サブカメラとしてOM-5を使おうと思ったら、メニューに統一感がないので違和感しか出てこない、なんて事が簡単に予想できてしまう。
このような中身のカメラなので、価格的に実に微妙な状況になってしまう。何故ならE-M1 Mark IIIの価格が下がっている状況で、OM-5の価格がそれよりも多少高い価格として被さってしまっている。
OM-5に古さを感じ、なおかつ搭載された新機能に興味がなければ、E-M1 Mark IIIを購入するという選択肢すら出てきてしまう。
総合的にみて、OM SYSTEMの新カメラとして考えた時、この事がどういう意味を持つのかと考えると、やはり残念な内容と感じてしまう。

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OM SYSTEM OM-1

いよいよOLYMPUSの後継機が本格始動。

正統進化

OLYMPUSのマイクロフォーサーズを使っている人は、ここ数年にかけてモヤモヤとした時間を過ごしたと思う。
OLYMPUSがカメラ事業を他社に売却し、その後フラッグシップの新製品が全く出てこない時間を過ごしてきた。
今の一眼デジタルカメラは、もはや高級機が幅を利かせる時代になったので、フラッグシップ機が出てこないという事は、即ち主力製品が動かないという事でもある。
だからこそ、新しいOM SYSTEMからフラッグシップ機が出てきてくれる事をいのり続けていたわけだが、ようやく、来月3月発売という事で、フラッグシップ機「OM SYSTEM OM-1」が同社のオンラインイベントで発表された。

見た目のデザインは、従来のE-M1をほぼ踏襲していると言える。軍艦部にも「OLYMPUS」の文字が書かれているのが意外だったが、これは今回のモデルのみになる可能性があるという。
価格は店頭予想価格で273,000円前後で、レンズキットの設定がなく本体のみの構成である。
名称のOM-1だが、これはOLYMPUSが1972年に銀塩一眼レフカメラに参入した際の「OLYMPUS OM-1」に由来しているという。その時の思いがデジタルの今の時代で生きる名として踏襲するようだ。
ようやく出たフラッグシップ搭載するセンサーは裏面照射積層型のLive MOSセンサーを採用しており、受光面積が増えた事でダイナミックレンジが大幅に拡大し、高感度性能が向上しているという。
また画像処理エンジンは前モデルのE-M1 mk3の「TruePic IX」から進化し「TruePic X」となる。
センサーと画像処理エンジンの更新により、常用最高感度はISO 25600にまで拡大(従来は6400だった)し、最大設定感度はISO 25600から102400に向上した。
手ブレ補正はレンズと協調する5軸シンクロ手ブレ補正で最大補正能力が8段分という驚異的な補正へと進化した。
また、動画記録は4K60Pに対応し、連続撮影時間の制限もなくなった。もともとOlympus機は動画に弱いと言われていたが、これで肩を並べる性能に届いたとも言える。

強化されたAF等

気になるAFシステムだが、1,053点オールクロス像面位相差クァッドピクセルAFを搭載する。クァッドビクセルAFは、イメージセンサーのフォトダイオードを4分割する構成によって縦横の両方で位相差情報を取得できる特徴を持つ。これにより、全画素・全撮影領域で、いろんなパターンの被写体の測距が可能になったという。
これに繋がる技術として、インテリジェント被写体認識AFも進化した。名称を「AI被写体認識AF」と改め、車、バイク、飛行機、鉄道、鳥、にさらに犬と猫の認識に対応している。
連写速度も従来はAF/AE追従で18コマ/秒(ブラックアウトフリー撮影)だったが、OM-1はAF/AE追従で50コマ/秒に対応した。AF/AE固定だと120コマ/秒の連写が可能だが、これらは電子シャッターの時である。メカシャッター撮影時では最大10コマ/秒なので、この辺りは時代の変化を受け入れつつ性能とコストバランスを採ったという事かもしれない。
ちなみにシャッターボタン全押しで遡って撮影できる「プロキャプチャー」は連写速度が60コマ/秒から120コマ/秒に向上し、記録コマ数も35コマから70コマに拡大している。
他にも、いろいろな変化点があるが、これらは公式サイトでスペックを確認してもらった方がよいだろう。

OM SYSTEM OM-1
https://www.olympus-imaging.jp/product/dslr/om1/
(上記は既にリンク切れ。後継は以下より)
https://jp.omsystem.com/product/dslr/om-omd/om/om1/

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LUMIX GH6

動画を一眼デジカメで撮りたい人の一つの最適解。

GH5IIの上位機種

たしか、LUMIX GH5IIが発表された2021年5月26日、同時にGH6の開発が行われる事が発表されたと思う。
もともと2021年中には発売するとして開発が開始したのだが、2021年12月中頃に2022年早期にずれ込むという発表があり、そして今回製品化される予告か行われた。タイミング的にはそのズレた情報通りという事になるのだが、パナソニックのWebサイトでは、2月22日10時に何かしらの発表がある、という告知が行われている。

GH6、COMING SOONLUMIX GH6 Teaser WEBSITE
https://panasonic.jp/dc/products/g_series/gh6.html

これに合わせ、YouTubeでライブ配信イベント「CREATORS LIVE WITH LUMIX GH6」を2月23日19時から開催するという。

性能的には、新開発のセンサーと画像処理プロセッサが搭載され、Cinema4K 60pの4:2:2 10 bit記録への対応、10bitの4K 120pハイフレームレート記録の対応が予定されている、としていたが、どうやらその予定はそのままのようである。
ファンが気にしているのは、GH5IIのようにダストリダクションシステム「SSWF」が搭載されているかどうかが気になるようで、これが搭載されていれば迷わず買う、というファンはとても多い感じである。

貴重なマイクロフォーサーズ

OlympusがOMデジタルソリューションズとなり、従来Olympusから発売されていたカメラが移管された事で、Olympus系列から新しいカメラというのがあまり登場しなくなってしまった。製品としては発表はされているものの、フラッグシップ機は未だ登場していないワケで、マイクロフォーサーズ機のエントリー機はそこそこ売れていたとしても、本命といえるような機器が登場していない事は、マイクロフォーサーズファンとしては残念極まりない状況として続いていた。
そこにきて、パナソニックのLUMIX GH6である。
映像カメラとしては定評のあるGHシリーズのフラッグシップなので、YouTuberを初めとするVlogで利用したい人からすると、待ちに待ったカメラといえる。
実際、パナソニックのカメラは動画機として評価される事が多いので、望遠に強いマイクロフォーサーズの利点を活かした動画撮影を期待する人は多いのではないかと思う。

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買い物への衝動

ストレス解消の手段になってしまったら破産する事まちがいなし。

欲しい!

先日、どうしようもないぐらいにカメラを買い替えたくなった。
私が今使用しているカメラは、2014年に購入したOlympusのOM-D E-M1の初代機なのだが、このカメラの第二世代機からはオートフォーカスの速度が上がり、劇的に進化した事から、当初はこの第二世代機へとアップデートしようかと考えていた時期もあった。
ところが、私の自由にできるお金の予算配分などの関係から、カメラに予算を回せなくなり、結果、第三世代機になるまで買替える事が出来ず、また第三世代機となったあとでも買い替えが進まず、今まで来てしまっていた。
流石にデジカメの世界で7年前のカメラは世代的に厳しいものがあり、レンズは過去のものを流用できるから良いとしても、本体だけは買い替えたい、と常々思っていた。
ただ、思っていても実際には自由にできる予算があれば購入可能というだけで、実際には買い替える余裕がない、という状況。だからずっと購入は我慢していた。
ところが…前述したように、突然どうしようもないぐらいにカメラを買い替えたい衝動に駆られた。
ストレスからくる買い物への衝動なのかもしれないが、おそらくそこにはもう一つ魅力的な情報があったからだと思われる。

オークションで…

その情報というのが、ヤフオクである。
ここに、E-M1 mk3のほぼ未使用機がなんと10万円で出品されていたのである。
これがもし10万円だったらお買い得なんだけどなぁ通常、本体を新品で購入しようとすると、どんなに安くても18万円くらいの出費にはなるところ、10万円である。一応、即決価格として15万円が設定されていたのだが、即決価格でも安いは安い。
今までの同機の落札価格を見ていると、程度のよい中古機で14万半ばという価格だから、ほぼ未使用機で即決15万円は安いと言えた。
この情報を見てしまった時から、私の衝動は始まった。
コイツを落札できれば…というワケである。
だが、もちろん自由に使えるお金に余裕があるわけではない。カメラ以外にもPCの刷新も考えねばならない事から、このタイミングでカメラを買い替えるのがベストかどうかも審議しなければならない。
だが、オークションは期限があるし、誰かが即決で購入した時点でこの話は流れてしまう。
買いたい衝動と迫る期限で、私も相当迷った。
迷った結果…買いたい衝動を抑えて我慢する、という結論に至った。

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E-P7、登場

E-Pシリーズが8年ぶりに更新される。

新体制後の初の製品

OMデジタルソリューションズから、ミラーレスカメラ「OLYMPUS PEN E-P7」が6月25日に発売されると発表された。
価格はオープン価格だが、店頭予想価格はボディ単体で税込94,000円前後、14-42mm EZレンズキットが税込108,000円前後となり、カラーバリエーションはシルバーとホワイトの2色構成となる。
OlympusからOMデジタルソリューションズに体制が変更となった後の初の製品だが、Olympus時代の製品の後継機という形での発売になり、前モデルでいうとE-P5が発売されたのが2013年になるので、実に8年ぶりの新製品となる。
なお、E-Pシリーズの一つ格下の製品なるE-PLシリーズは2019年に「OLYMPUS PEN E-PL10」が発売されているが、私の予想ではおそらく今後E-PLシリーズは登場しないものと考えている。理由は単純で、現在ではデジタルカメラ市場が縮小してしまっており、専用機は高級モデルしか残っていないという事がその理由である。なので廉価シリーズのE-PLシリーズはE-Pシリーズへと統合し、1モデル体制になるのではないかと予想している。
また、Olympus時代から言われていたが、PEN-Fの後継機も現時点で発売する予定がない、と言われているが、これも私は今回のE-P7にその機能を集約してしまっているのではないかと予想している。何故なら、搭載されている機能に「カラープロファイルコントロール」と「モノクロプロファイルコントロール」があり、これらはPEN-Fの機能だったからだ。
つまり今回のE-P7は、今までOlympus時代に広げた製品ラインナップの整理を行った結果デザインされた、集約モデルではないかと予想する。

シンプルなデザイン

性能などの話は製品が発売された後のカメラ系技術サイトに譲るとして、外観的なところで私が思った事を書いていきたい。
まずパッとみて、古き良きPENシリーズだと一目でわかるようなデザインは実に好感触である。
デザインは昔風で良い感じOlympusのカメラの良いところは、そのデザインが古き良き時代を反映しているところで、それらはほぼ全てのOMシリーズやPENシリーズで言える事である。
実にシンプルかつスッキリしたデザインで、右上軍幹部にダイヤルが集中しているところも昔のカメラそのままである。
唯一、右全面下にセルフタイマー風のレバーが取り付けられているが、これはプロファイルコントロール(カラー/モノクロ)のレバーで、PEN-Fの時にはシャッターダイヤル風だったものが今回はセルフタイマー風のものに置き換えられたものである。
また、軍幹部左側にはポップアップ式のストロボも内蔵しているが、これはE-P5にも同じようなモノが取り付けられていたので、この部分からはE-Pシリーズの流れが見て取れる。
機能だけでなく、そのデザインからもE-PシリーズとE-PLシリーズ、そしてPEN-Fシリーズを踏襲しているので、まさにこの1台に従来のラインナップを集約しているように思える。

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LUMIX GH5II

OMソリューションズの新型を待てないのなら…。

動画特化型

Panasonicから、ミラーレスカメラ「LUMIX GH5II」が6月25日より発売される。
価格はオープン価格ではあるが、税込店頭予想価格はボディのみで194,000円前後、LUMIX G 12-60mmレンズキットで219,000円前後になる。
これが次世代スタンダード「LUMIX GH5II」はPanasonicのマイクロフォーサーズ機の中でも特に高い動画性能が特徴の「LUMIX GH」シリーズの最新モデルになる。前モデルは「LUMIX GH5」で、ミラーレスカメラとしては初めて4K/60pに対応したモデルになる。「LUMIX GH5」にはバリエーションモデルとして「LUMIX GH5S」という製品もあるが、「LUMIX GH5II」は「LUMIX GH5」の直系の後継モデルという位置付けになるようである。
「LUMIX GH5」は以前から特徴として動画の記録時間無制限、手ブレ補正機能、内蔵マイクの音質などが高評価だったが、後継機である「LUMIX GH5II」はそれらをさらに進化させ、他に不満点とされていたAF性能、ライブ配信の煩わしさ、USB給電/充電に非対応な点などを見直ししている。
ライブ配信は「LUMIX GH5II」本体とスマートフォンアプリである「LUMIX Sync」を使用すれば、ケーブルレス、PC/ルーターを介せずにYouTubeやFacebookでの配信が可能になるという。
また、2021年中にはファームウェアアップによって、有線ネットワーク機能も強化され、スマートフォンと直結してUSBテザリングや、LAN経由によるIPストリーミングにも対応するようだ。
ちなみに「LUMIX GH5II」はあくまでも「LUMIX GH5」の後継モデルという位置付けだが、さらなるハイエンド志向の「LUMIX GH6」の開発発表も「LUMIX GH5II」の発表と同時に行われた。
さらなるハイエンドモデルが欲しいという人は「LUMIX GH6」の登場を待つことになるだろう。

LUMIX GH5II

「LUMIX GH5II」のスペックとしては有効画素2,033万画素Live MOSセンサーを搭載し、画像処理エンジンとして最新版のヴィーナスエンジンを搭載、新たにC4K(4,096×2,160ドット)の60p 10bit記録、V-Log Lなどに対応する。
AF機能は、最新フルサイズ機である「LUMIX S5」に搭載されているアルゴリズムを搭載し、被写体の人物が後ろをむいてもAF追従出来るリアルタイム認識AFを搭載し、人体認識/動物認識が新たに加わっているとする。
ボディ内手ブレ補正機能は効果を5段分から6.5段分へと進化させ、LUMIX Sシリーズの中でも動画機能に特化している「LUMIX S1H」に採用されている動画用補正アルゴリズムを搭載する。
操作系は「LUMIX GH5」からほぼそのまま継承し、メニュー画面の構成はフルサイズ機の「LUMIX S」シリーズと同じ最新のものにアップデートされている。そのメニューを表示する背面モニターは従来比1.5倍の明るさを持つ高輝度液晶モニターを採用しているので、ハード面でも進化している。EVFは約368万ドット、0.76倍のOLEDを継承する。
こうして「LUMIX GH5II」を見ると、Panasonicの他製品の良い所を併せ持つという「いいとこ取り」した製品という感じで、さらなるハイエンド性能よりも、今ある性能をより進化させた、価格据置機種が欲しい、という人は「LUMIX GH5II」はかなり良い製品に仕上がっているのではないかと思う。

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予算ないけどカメラ欲しい

もういいかげんアップデートしたいんだけど…。

メーカーが姿を変えたが…

私が使用しているカメラは、OlympusのOM-D E-M1という、Olympusでは上級機にあたるものだった。だった、と過去形にしているのは、このカメラは2013年10月に発売され、私が購入したのも2014年2月と、既に7年が経過しているためであり。現在はさらに上位のE-M1Xが存在するためである。
フード無しだと違和感まるでなし…その後、二代目のE-M1 Mark IIが2016年12月に発売され、三代目のE-M1 Mark IIIは2020年2月28日に発売されたわけだが、実はこの二代目と三代目は、進化が微妙な製品で、センサーなどは全く同じものが使われている。内部の処理が進化しているのが三代目とも言えるが、基本的な光学性能に関しての進化がなかった事で、三代目が発売された当時、Olympusファンががっかりしたのは言うまでもない。
その後、Olympusがカメラ事業を譲渡する事が決まり、Olympusのカメラを使う私からすると、アイデンティティまで失ったかのような気分にさせられたのは言うまでもない(かなり大げさではあるが)。
Olympusのカメラ事業を受け継いだOMデジタルソリューションズは、一応後継機を2022年あたりに発売するとしているが、その時に発売される機種を待ってカメラの更新をする、というのも一つの方法なのだが、企業が事業部を身売りするぐらいの状況なのだから、発売される製品はリーズナブルかどうかはハッキリ言えばわからない。いや、私が思うに、おそらく付加価値を高めた上で結構な価格になって発売されるのではないかと予想している。
そもそも、ミラーレスカメラは最近はスマホのカメラに押され、今や高級路線の製品しか生き残れない分野とも言われている。であるなら、余計に今度発売される新機種は、価格的に安くしてくる事は考えにくい。
タダでさえ予算が厳しい私からすると、その状況で新機種でカメラのアップデートをするのは厳しいと予想される。
アップデートしたいという思いも、結局は予算の前に打ち砕かれるのが、今の私である。

それならば…

で、よくよく考えて見た。
E-M1はMark IIからMark IIIになった時、その機能的ジャンプアップは非常に少なく、星空を撮る為の機能などが追加になった程度だったりする。
一応、画像処理エンジンは新しくなっているので、撮影センサーは同じでもその画像処理はより高度になっていたりするし、よくよく調べて見ると、手ブレ補正効果も、5.5段から7.0段と格段に進化している部分もある。手持ちハイレゾショットも三代目にのみ搭載されている機能である。
だが、もっとも重要なAF速度はほぼ変更がないので、Mark IIを所有している人がMark IIIを購入するという事は、費用対効果として高いものではない、と言われていた。
なので、こういう状況ならいっその事、Mark IIを中古で買うというのも選択肢の一つかもしれない、と考えた。
もちろん、製品状態には気をつける必要があるが、基本的な光学性能はMark IIの時に既に持ち得ているので、今の私であれば、それで十分ではないかと考えた。
価格的には75,000円から85,000円程度。モノが良ければ100,000円くらいにはなるが、性能とコストの両方で考えると、この考え方がベストなのではないか? と思えてくる。

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コンパクトフルサイズ

Sonyから最小最軽量のフルサイズミラーレス「α7C」が発表された。

Cはコンパクト

Sonyがミラーレスカメラ「α7c」を発表した。スタイルは同社のα6000シリーズのような感じだが、搭載されるセンサーはフルサイズになる。
カラーはシルバーとブラックの2色で展開し、価格はオープンプライスになる。店頭予想価格はボディ単体で税別21万円前後、レンズキットで税別24万円前後となる。
α7Cはα6000シリーズに似ている名称である「α7c」の「C」はコンパクトを意味しており、フルサイズ機の性能をα6000シリーズに凝縮したところから、この名称が使われていると考えられる。
この小型カメラを発売したのは、フルサイズミラーレスの導入を検討しているユーザーが、そのサイズや重量から断念しているという声が上がっている事から商品化した、との事で、より広くフルサイズミラーレスを利用して貰おうという意図があるようだ。
私からすると、ファインダーが付いてはいるものの、感覚的に「SIGMA fp」と同じ路線にあるようなカメラではないかと考えるが、Sonyもその路線での商品を展開してきた、と考える事ができるように思う。

性能はα7III

発表された「α7C」だが、その中身の性能はほぼα7IIIと同等といった感じである。
センサーはα7IIIと同じく有効が祖2,420万画素の裏面照射型CMOSで、映像エンジンも同じくBIONZ Xを搭載している。
ISO感度も100-51200(拡張50-204800)で、5.0段分の手ブレ補正機能を持つ。リアルタイム瞳AF及びリアルタイムトラッキングに対応しており、静止画のみならず動画撮影時でも双方が利用可能で、リアルタイム瞳AFの精度もα7IIIと同等。
但し、AF-ONボタンでリアルタイムトラッキング動作スタートに新たに対応し、人物の肌色再現性についても機能向上はしているという。
AFの測距点数は、位相差AFエリアが693点で、コントラストAFは425点になる。EV-4の低照度環境でのAFも可能なので、かなり暗い所での運用でも問題はないと考えられる。
大凡、α7IIIと同等と見て問題が無いので、性能を気にする人は「小型版α7III」と思っていれば間違いはなさそうである。

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