配達が楽しくなってきた

このゲームがコロナ前に作られていた事に、改めて畏怖する。

配達依頼が止まらない

先週のGWに、DEATH STRANDINGのPC版を購入してプレイ開始した話を記事に書いたが、その後、消極的にDEATH STRANDINGをプレイしている。
伝説の配達人になるのだ消極的…という表現も変な話だが、配送依頼を着実に達成するため、あまり他の案件とからめて配送依頼を受けずにプレイしている、という事である。
DEATH STRANDINGでは、同じ場所や方向に依頼がいくつも出たりするので、移動する際に一緒に受注して運ぶ事で効率よく運搬する人が多い。もちろんそのやり方はおそらく最も正しいやり方なのだが、途中で寄り道する事が多くなると、それだけ配送に時間がかかる事で評価が落ちたりする事もある。
なので、私は自身の移動距離が伸びる事を覚悟の上で、寄り道距離が長い場合は単独で配送を受け、少しでも評価の高い配送を実現するやり方を執っている。
ハッキリいって、効率は良くないので、実際には賢くないやり方かもしれない。
ただ、DEATH STRANDINGというゲームは時間と共にいろんなものが劣化するゲームなので、その劣化を防ぐ意味でも寄り道をしないやり方を執っている。
なので、消極的なプレイという表現をした。
この消極的なプレイの影響で、私のDEATH STRANDINGというゲームの進行度は極端に遅い。
まだ東部地域のK3-ポート・ノットシティにまで到達していないのだから、遅いどころの話ではないかもしれない。
K3-ポート・ノットシティは、依頼No.14で行く事になる街だが、その依頼No.14という数値を見ても序盤である事がわかると思う。
全体的な進行度でいうと…おそらくストーリー進行だけで言えば、全体の2割進んだかどうか、というところではないかと思う。
ストーリーに絡まない配送をいろいろやっていると、全体の進行は極端に遅くなるので、ストーリー進行を中心に進めた方が、ストーリーに絡まない配送をクリアするのはずっと楽になるのではないかと思う。何故なら、ストーリー進行でいろいろ便利な装備や設備が増えるからである。
ただ…プレイしていると、つい配送依頼が気になるワケである。
なのでメインストーリーと関係ないな、とわかっていても、その配送を受注してしまい、結果進行が遅れるという事に。
まんまと制作側の術中にハマッている…そんな気がする。

できる事の多さ

DEATH STRANDINGは、オープンワールドのゲームなので、とにかく行ける所はかなり広い。
ストーリーの進行上、一定の条件がクリアされないと進めないところはあるにしても、いろんな場所に行け、そして到達困難な場所でもいろんな手段で踏破できる。
特にロープとロープ用パイル、梯子があれば、いろんな使い方で様々なところを踏破できる。梯子は登るだけでなく、川などに橋のようにかけて通る事もできるので、崖などでもかなり重宝する。
ロープとパイルは、長さは30mあり、崖など高所へのアクセスで重宝する。一番最初は高所から下りる為にしか使えないが、一度下りた後であれば、上りでもその威力を遺憾なく発揮する。
徒歩ならば、この2つのアイテムでかなりの場所を踏破できるので、私は常にこの2つは持ち歩いている。
また、DEATH STRANDINGはカイラル通信が可能になった地域では他のユーザーの設備の一部が自分のマップに反映される。だから先人が踏破したところであれば、既設の道具を利用する事もできる。有りがたい話である。
こうなると、後からプレイした人が圧倒的に有利になると言えばそうなのだが、現れる設備は一部なので、そのあたりでバランスを取っている感じである。

リバース・トライク

DEATH STRANDINGにおける、前二輪・後一輪のバイクの事だが、こいつが使える様になると配送は一気に楽になる。
積載量もそうだが、何より移動が早くなる。これが使える様になるには、風力発電所に到達していないといけないのだが、問題はその風力発電所である。
多少ネタバレになるが、風力発電所に行くまでには強風が吹きすさぶ山を越え、谷を渡って行く必要があるのだが、この風力発電所への配送依頼は、何故か重量物がとても多いのである。
合計120kgという荷物を運べ、とかいう配送は、特に大変で、リバース・トライクに90kgの荷物を積んで、自分で30kgを担いで、リバース・トライクを使って山頂まで行き、そこでリバース・トライクから30kg分下ろして自分が計60kg担いで谷を下り、風力発電所に分納という形で60kgを納品し、そのまま再び谷を逆に戻って登り、山頂から再び60kgを運び下ろすという事をする必要がある(というか、この方法より良い方法がわからない)。
風力発電所まで直接リバース・トライクで行ければよいのだが、一度試してみて酷い目にあった。
他の配送で風力発電所までリバース・トライクで走破したのだが、帰り道、谷を上るのに大変な苦労をしたのである。勾配が急なだけでなく、その路面も悪いので、リバース・トライクが途中でバッテリー切れになり、頓挫してしまったのである。
途中で簡易発電所を建設し、そこで充電して再び谷上りに挑戦して何とか登り切ったが、徒歩で上り下りした方が圧倒的に楽で早かった。
なので、リバース・トライクなどの輸送手段を手にしたとしても、最終的には徒歩という力はかならず必要になる。
DEATH STRANDINGは、そういう面でもよくできた作品ではないかと思う。

おつかいゲーム?

このように、配送ばかりやっていると、これってなんだかRPGの経験値上げみたいな感じだという錯覚に陥る。
いわゆる「おつかいゲーム」である。だが、DEATH STRANDINGは、そうした単純なおつかいが単純でなくなるところに面白さがある。
運ぶには重量物を担ぐコツがいるし、悪路ならバランスを取る必要があり、劣化していく荷物と相談しながらいろいろな手段を講じて荷物を運ぶ。
ただそれだけの事なのに、やっていて楽しいと思わせるのだから、スゴイ作品である。
普通のRPGなら、単純なおつかい的クエストが続くと途端につまらなくなるものが、この作品ではそうならないのである。
まぁ…この先続けていくと、この感覚がどこまで続くのかも考えねばならないが、ここ数年のゲームのアプローチでは結構珍しいパターンの作品ではないかと思う。

今の段階での評価

DEATH STRANDINGを名作と考えるのは、今の段階では早計かな、と実は思っている。
確かに面白いのだが、前述したように、おそらくまだ進行度は20%程度なので、これから先にどのように展開していくか次第で、評価が大きく分かれるような気がするのである。
全体的に暗いイメージがついて回る作品で、生と死を扱っている関係から表現によってはホラーなのではないかとすら思えるようなシチュエーションもあるので、人によって雰囲気が向かないという人もいるはずだ。
小島監督のメタルギアソリッドシリーズも、その内容は重いものではあったが、ホラーというよりは軍事モノなので、イメージはDEATH STRANDINGよりも暗くはない。
この差が、人によってどこまで受け入れられるかで、作品全体のウケの良さが変わると感じる。
ただ、人と人との関係を改めて考えさせられる作品でもあり、そのテーマの重要性は、今のコロナ禍と相まって繋がりの重要性を考えさせられるのは確かである。その側面を考えれば、私としては稀に見ぬ名作と今の所は思っているのだが、前述したように今後のストーリー展開でいくらでも駄作と思える内容に転ぶ可能性があるので、現時点では早計とみている。

ただ、DEATH STRANDINGのような作品を経験する事は、ゲームという表現の一つを深く知る意味で大切だとは思う。
海外では、そういう意味でこの作品は高く評価されているので、興味のある人はぜひ経験してみてもらいたい。

 

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武上

18歳の時、人生の最大の選択ミスをしてしまい、いきついた場所として山梨県人となる。 その後、建設業に身を投じ、資格をいくつか取得するものの、結局自分の性格と合わない事を理由に上京。 上京後、世間で話題になりつつあったアニメ・ゲームを主体とする業界の人間となり、デジタルコンテンツ業界を含む数々の著名人と同じ土俵でマルチメディアな仕事をするに至る。 一見華やかなメディアの世界の、その闇の深さたるやハンパない事こそ世間に何となく知られてはいるが、業界人しか知らないその氷山の全体像を十分すぎるほど目の当たりにした後、家庭の事情で再び甲州へと帰還。 しかし、この帰還も人生の選択ミスだったかもしれないなぁ…と今では思うものの、時既に遅し。 今は地元の製造業を営む会社の総務・品質保証という地味ではあるものの堅実な職につき、いつか再びやってくるだろう夢の実現を信じて隠者的生活を送っている…ハズだったのだが、またしても周囲の事情で運命は波乱の様相を見せ始めた。 私の人生は一体どの方向を向いているというのだろうか? ちなみに筆者はPCとの付き合いはかなり長いと思っている。 古くはPC-8801 mk2 SR、X1 Turbo、X68000、FM-Towns、PC-9801シリーズ(互換機含む)、PowerMAC 9500等をリアルタイムで使い、その後は、Windows PCの自作機を中心に現在に続いている。 デジタルガジェットに関しては興味もある事から、その時代の時々において、いろいろ使ったり調べたりして、専門家ほどではないが知識は蓄えてきたと思っている。 そうした経験を元に、今の時代へ情報発信させてもらっている。少々くどい言い回しが多いかも知れないが、お付き合いいただけるとありがたい。 連絡先:takegami@angel-halo.com (@を小文字にしてください)

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