代行業者に依頼していた書籍の電子化が終了した。
特急便は早かった
当Blogで、書籍の電子化について代行業者に依頼する、と記事にしたが、その電子化が終了した、と業者より連絡があった。
スキャンピー
https://scanb.jp/
頼んだのが5月21日で、その翌日の22日に23日着で書籍を送付しているので、実質書籍到着から2日で電子化作業が終了している。
つまり、オプションで付けた「特急便」は実施された事になる。ホントに2日以内に終わるんだね…。
思った以上に早い対応だったので、個人的には代行業者を使うのはアリだな、と思うワケだが、当然それらは納品物を見ての判断になる。
実際、納品後のデータはどのような状態なのか、確認してみた。
スキャン品質
実際にスキャンされたデータを確認したところ、思いの外良好な結果だった。
しかもOCR処理も頼んでいたので、テキストを選択すればコピー&ペーストも可能である。
テキスト化が簡単という事は、Ankiによる問題作成はすこぶる捗る事になる。
わざわざ手打ちしなくても良いので、必要な箇所を転記し、数学記号を追加したり画像を追加したり表を作成したりすれば、Ankiの問題はそれだけで作れる。
ただ、これはOCRの常識的な問題なのかもしれないが、背景に色がついているところの文字はOCR処理されていないようである。
この画像は今回依頼した電子化書籍の一部を切り取ったもので、テキストが反転しているところは文字選択が出来ているので、コピーができる事を指している。背景に色が付いている部分は画像として処理されているためか、テキストとして選択できない事がコレでわかるだろう。
これは、OCR処理の設定の問題かもしれないので何とも言えないが、元々背景に色が付いているもののみであれば、おそらくOCR処理はその内容で実施されるのではないかと思う。
それと、モノによっては若干ながら傾いているものもある。但しこれは元々の規定で一定の角度以上の傾きがなければ傾いているとされないので、よほど酷いものでないかぎりは許容するしかない。
また落丁に関しても全体の3%以上あれば再スキャンが可能であるが、元々落丁そのものが発生する確率は60,000冊に1冊という確率だそうで、ほぼあり得ない品質とされている。
なので、納品物を一通り確認して問題がなければ、ほぼ問題ない、と考えて良いだろう。
Kindle
あと、私はオプションでKindle Paperwhiteへの最適化も依頼していて、それは別ファイルとして納品されている。説明ではPC経由でKindle Paperwhiteに入れた方が良いという事なので、早速試してみる。
やり方はとても簡単で、Kindle PaperwhiteをPCにUSBで接続してドライブモードにした後、PCからKindle Paperwhiteを開くと「documents」というフォルダがあるので、そこに納品されたKindle用ファイルをコピーするだけである。
これだけでKindle Paperwhiteのマイライブラリにコピーした電子書籍の表紙が表示されるようになる。あとはその本をタップしてやれば普通に読む事ができる。
最適化しているという事もあって、読む分にはとても読みやすいといえるが、問題はKindle Paperwhiteの液晶サイズよりオリジナルの本が大きいようだと、文字のサイズなどの関係で読みにくいかも知れない。
この場合、指操作のピンチイン・ピンチアウトで表示を拡大する事に対応しているので、文字を大きくして表示する事もできるので、読めないという事はまずないはずである。
ただその際、綺麗にスキャンされているかどうか気になる人もいるかもしれないが、これこそが解像度の問題である。
300dpi
以前、代行業者を記事に取り上げた時にも、その特徴をいくつか説明したが、私が利用した業者では300dpiでの取り込みが基本で、それ以上の解像度のオプションが設定されていない。
紙の書籍を出力する際、350dpiで出力するというのは、印刷業界の基準みたいなものなので、300dpiで取り込むと紙品質よりも若干解像度は落ちる、という事になる。
しかしながら、事実上300dpiでも家庭用プリンタでの出力などでは十分すぎる解像度なので、問題はないと判断しているのだが、一つだけ注意がある。
それは最近のタブレット端末などの液晶パネルは解像度が高い、という事である。
AppleのiPad miniなどは、7.9インチ液晶ではあるものの、その解像度は326ppi(dpiと意味として同等)と、300dpiを超える解像度になる。そうした端末で300dpiの文書を閲覧した時は、オリジナルのサイズを超えた表示をすると、多少粗さが目立つかもしれない。
サイズが縮小されていれば、粗い事はないので綺麗には見えるだろうが、オリジナルのサイズを超えた段階で、粗さは確実に出てくる。
この辺りを気にしなければ、事実上は300dpiもあれば十分である。逆にそれ以上にするとデータサイズが大きくなりすぎて扱いにくくなる。
PDFは手頃なデータサイズでないと、使用する端末の状況にも影響するので、ほどほどが良いのである。
とりあえず私の場合、Kindle Paperwhiteでの利用であり、Kindle Paperwhiteは300dpiの端末なので、標準的表示では粗く表示されることはない。だが、前述のようにピンチイン・ピンチアウトで表示を拡大した際などは、多少の粗さが見えてくる。これは致し方ない問題として受け止めるしかない。
請求
実はこのデータ納品時には電子文書化作業の料金を支払っていない状態だった。
この代行業者のシステムでは、電子化作業が行われ、料金の振り込みを確認した後でダウンロードサイトなどの連絡が来ると説明があったので、先に料金請求の話が来ると思っていたのだが、今回はいきなりダウンロードサイトの連絡が来た。
これは、TwitterでのRTで初回3冊まではお試し無料、というサービスによって、先にダウンロードサイトが紹介されてきたのか、それとも何かしらの手違いなのかがわからない。
というのも、今回のダウンロード先の連絡が来たメールの中に以下の一文があったのである。
「こちらの書籍のスキャン代行料金につきましては後ほどお送りさせていただきますので、何卒よろしくお願い致します。」
このように書かれている以上、連絡を待つしかないのだが、もしRTによるお試し無料に該当すれば、今回は無料かもしれない。まぁ、請求されても1,034円と思われるので、何も問題はないのだが。
と、データ納品された時まではそんな感じで受け止めていたのだが、その日の夕方ぐらいにはPayPalから請求書の案内メールが届いた。
もともと支払い方法として銀行振込とPayPalが選べるようだが、何の脈絡もなくPayPalで請求が来たので、これはせめてどちらかを選ばせて欲しかった所である。
とりえず、私はPayPalのアカウントもあるので、そちらを利用して支払ったのだが、その金額は682円だった。
これは、スキャンの基本代金を総額1,034円から差し引いたもの、つまり追加オプションだけの金額である。どうやら、RTによる初回お試し無料は基本料金のみに適用されていたようである。
どちらにしても、数冊なら驚く程高い金額ではないので、元の本が失われるという事さえ受け入れられれば、代行業者にお願いして電子化するという方法も賢く使って行きたいサービスと言える。
とにかく、今回お試しでやってみたが、便利極まりない事を確認した。
マンガとかもスキャンできるが、個人的に紙のマンガはあまり買わないようになってしまったので、自分としては電子化したい本が他にあれば、同様の設定でスキャンを依頼しようかと思う。
オプションを利用すればKindleで管理できるところがポイントなので私としては便利な手段という感じだ。
最近のコメント