フルHDの次は?

三菱MDT242WG-SBを購入した事で、次世代コンテンツを再生する環境の一つは整った。
今はBlu-rayメディアを再生可能な機器を持っていないため、モニタそのものは単に広いデスクトップを可能にしたぐらいでしかないが、ここにPS3などが加われば、フルHDを表示する事はもう夢の話ではなくなった事になる。
この“再生機器があれば”という前提は絶対的なものとは思うが、私の考えでは再生機器を導入するのはそう遠い話ではないと思っている。
まぁ…7月も近い事だ。まとまった金額を手にする日もそう遠くないというワケである。
だが、私の中で次世代コンテンツを再生するために必要な要素が一つ足りないという思いが強いのもまた事実。
これはBlu-rayへとコンテンツメディアが変わる前から気にしていた事で、意外とコレを実現している人が少ないと言われている。
その“コレ”とはサラウンドサウンドの事である。
DVD等に収録されている音響が、5.1chや7ch、8ch対応となったのはもうかなり前の事ではあるが、DVDを実際に5.1ch以上で聞いている人というのは思いの外少ない。
2.1chや2chで疑似5.1chにして聞いている人もいるとは思うが、その疑似5.1chにしても実現している人は想像以上に少ないと思う。
実際問題として2chのステレオ音響で事足りていると感じる人が殆どで、視覚として目に見える解像感の方が先に立つのは、おそらく殆どの人に共通する思いだと思う。
それは仕方ない事としても、次世代メディアであるBlu-rayが身近になった今、音だけが置き去りになっているのもどうかと思うわけで、私なりに考えたフルHDの次にくるものは、やはり5.1ch以上のサラウンドサウンドだと思う。


だが、映像がどんどんと進化し高解像度化して行くのに対し、どうして音周りだけ置き去りにされてしまうのだろうか?
答えは簡単で、全ての家が防音仕様になっていたら、おそらく音周りは置き去りにされたりはしない。
音というのは、周囲に大して影響を及ぼすものだから、どうしても拡張しづらい側面がある。
昔、アキバの店舗で実際に真ん中にソファーを置いて5.1chサウンドをデモしていた店があったが、あんな環境でDVDを見たりできる人が世の中にそう多いとは思えない。
私のようにPCモニタでDVDを再生したりしている人や、普通のTVにDVDレコーダをつないでDVDを見ている人が圧倒的に多いはずである。
5.1ch以上に対応したホームシアターなんて言葉は、ある種の生活レベルに達している人たちの贅沢であり、そうでなければ2chの音声でも映像がそれなりに付いてきていれば大きな問題として認識しない人が殆どだろう。
こういう理由から、音響というのは生活レベル的に置き去りにされるケースが殆どだと思うが、手軽に5.1ch以上の音を楽しむ方法がないでもない。
私が、フルHDの次に用意しなければならないものと考えているのが、まさにコレであり、それはサラウンドヘッドホンというもので実現可能である。
サラウンドヘッドホンにはいくつか種類があるのだが、殆どはドルビーヘッドホンに対応した製品と言える。
ドルビーヘッドホンは、アンプ部内で5.1chもしくはそれ以上の音響を想定し、それぞれの音の音量や定位を計算し、計算結果から導き出した音響ソースを2chのヘッドホンに出力する方式の事で、2chのヘッドホンでありながらあたかも5.1ch以上の音で聞いているように感じる事ができる。
DTSなども似たような事をやっているわけで、そうしたコーデックに対応したヘッドホンをサラウンドヘッドホンと一般的にいうのである。
こうした方式以外にもヘッドホン内部に実際に4つのドライバーユニットを入れて物理的に5.1ch環境を作り出しているヘッドホンも存在しないわけではないが、実際に聞いてみると残念ながら思ったほどの効果が出せていないものが多い。
結果的にサラウンドヘッドホンは、そうしたドルビーヘッドホン技術などを実装したものを選ぶのが無難なワケだが、昔はこのサラウンドヘッドホンはアンプも含めて5万円とか8万円とかするものだった。
だから中々手が出なかったのだが、今の価格を調べてみたら私の認識はもう10年近くも前の話だった事に驚かされた。
今、市販されているサラウンドヘッドホンの中で、私がコレと思ったのが、Sonyから発売されているMDR-DS7000という製品だ。
もちろん他にもパナソニックやビクター、オンキヨーからも発売されているのだが、価格と機能、性能を考えると私的にはこのMDR-DS7000が最良と言える。
Amazon.co.jpでの価格が23,000円。
たしかに私からすると安くはない価格だが、一番敷居の高かったモニタを手に入れた事で、決して手の届かない価格ではない。
それだけに、フルHDの次にくる次世代コンテンツ再生デバイスは、まさにこのサラウンドヘッドホンになるだろう。
…先にPS3でも買わないとダメなのは前述した通り。
Blu-rayに移行するのにも随分と金のかかる話である orz

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武上

18歳の時、人生の最大の選択ミスをしてしまい、いきついた場所として山梨県人となる。 その後、建設業に身を投じ、資格をいくつか取得するものの、結局自分の性格と合わない事を理由に上京。 上京後、世間で話題になりつつあったアニメ・ゲームを主体とする業界の人間となり、デジタルコンテンツ業界を含む数々の著名人と同じ土俵でマルチメディアな仕事をするに至る。 一見華やかなメディアの世界の、その闇の深さたるやハンパない事こそ世間に何となく知られてはいるが、業界人しか知らないその氷山の全体像を十分すぎるほど目の当たりにした後、家庭の事情で再び甲州へと帰還。 しかし、この帰還も人生の選択ミスだったかもしれないなぁ…と今では思うものの、時既に遅し。 今は地元の製造業を営む会社の総務・品質保証という地味ではあるものの堅実な職につき、いつか再びやってくるだろう夢の実現を信じて隠者的生活を送っている…ハズだったのだが、またしても周囲の事情で運命は波乱の様相を見せ始めた。 私の人生は一体どの方向を向いているというのだろうか? ちなみに筆者はPCとの付き合いはかなり長いと思っている。 古くはPC-8801 mk2 SR、X1 Turbo、X68000、FM-Towns、PC-9801シリーズ(互換機含む)、PowerMAC 9500等をリアルタイムで使い、その後は、Windows PCの自作機を中心に現在に続いている。 デジタルガジェットに関しては興味もある事から、その時代の時々において、いろいろ使ったり調べたりして、専門家ほどではないが知識は蓄えてきたと思っている。 そうした経験を元に、今の時代へ情報発信させてもらっている。少々くどい言い回しが多いかも知れないが、お付き合いいただけるとありがたい。 連絡先:takegami@angel-halo.com (@を小文字にしてください)

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