Blade & Soul

 リネージュ2の韓国NC softが新作を発表した。
 メディア向けに発信されたプライベートイベントで発表されたそのゲームは、武侠をテーマとしたMMORPGでその美しい映像がそのままアクションゲームのように動き、しかもそれがMMPRPGであるという、実に欲張りな意欲作である。
 見た目に派手な演出が多く、また種族によっていろいろなスキルがある事も想像できるが、何よりその美しい映像がそのままのゲーム画面である事に驚く。
 いや、今の時代これぐらいの映像美で驚いていてはいけないのだが、問題はこれがMMORPGであるという事。
 サーバの要求スペックがどれだけになるのだろう…と心配してしまう。

 映像はもちろんクライアントPCの処理問題だが、動きの激しいゲームのサーバ、ことMMOとなるとやはり相当なスペックを要求してくるに違いない。


impress Game Watch
【連載第39回】韓国最新オンラインゲームレポート
 ここに掲載されている画像を見てもらえばわかるが、やはりその美しさとキャラクターの出来はかなりいい。
 同時に動画が公開されているが、この動画を見てみて欲しい。
 多少、何かしらのパクリっぽく見えるかもしれないが、それはソレ。
 問題なのは、この映像は全てがプレイ動画だという事。
 シーンの一部のエフェクトは後付らしいが、動きそのものはプレイ中の動画だそうである。
 ここまで激しい動きをMMORPGでやってしまおうというのである。
 期待せずにいられないと思うのは仕方の無い話である。
 最終的な仕上がりがどうなるかは分からない。
 それでもここまで作り上げた世界観と映像美は素直に認めたいところ。
 日本の企業は一体何をやっているんだと私などは思うが、やはりそこは市場レベルの違いからくる開発環境の差というヤツだろうか。
 ハッキリ言って、日本の技術レベルで作れない作品ではないと思うが、こういうのを先に韓国に出されてしまう今の体制は、やはりマズイと思う。
 私などがそう思うのだから、当人たちはもっとそう感じているかもしれない。
 日本のクリエイター達は、多分環境に問題があると言い続けているかもしれないが、そんなのは言い訳にしかならない。
 もし、自分たちにアイディアがあり、そしてその開発環境が揃わない時は、何も自社で全てを開発しなければならないというしがらみにとらわれる必要はないと思う。
 スポンサーを呼べば、それこそ利権問題に発展する事は間違いないが、こういう作品を生み出すのは何もコンテンツで稼ぐとかそういう意味だけの問題ではない。
 “あの作品を作り上げた”という技術を、次に売り込むという土台ができるのだから、スポンサーに利権のほとんどを譲ってでもまず技術をアピールすべきだ。
 そういうやりとりをとりまとめる事のできるプロデューサーが今この業界には少ないのかもしれない。
 まぁ…私がいた時代もそうだったが。
 何はともあれ、隣の国ではこれぐらいのソフトを作り上げてきているという状況を日本のクリエイターは意識すべきだ。
 日本のソフトがつまらないとは言わないが、魅力があるかどうかは海外の評価を見れば一目瞭然だ。
 もう、ゲームは国内だけのモノではないのだから。

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武上

18歳の時、人生の最大の選択ミスをしてしまい、いきついた場所として山梨県人となる。 その後、建設業に身を投じ、資格をいくつか取得するものの、結局自分の性格と合わない事を理由に上京。 上京後、世間で話題になりつつあったアニメ・ゲームを主体とする業界の人間となり、デジタルコンテンツ業界を含む数々の著名人と同じ土俵でマルチメディアな仕事をするに至る。 一見華やかなメディアの世界の、その闇の深さたるやハンパない事こそ世間に何となく知られてはいるが、業界人しか知らないその氷山の全体像を十分すぎるほど目の当たりにした後、家庭の事情で再び甲州へと帰還。 しかし、この帰還も人生の選択ミスだったかもしれないなぁ…と今では思うものの、時既に遅し。 今は地元の製造業を営む会社の総務・品質保証という地味ではあるものの堅実な職につき、いつか再びやってくるだろう夢の実現を信じて隠者的生活を送っている…ハズだったのだが、またしても周囲の事情で運命は波乱の様相を見せ始めた。 私の人生は一体どの方向を向いているというのだろうか? ちなみに筆者はPCとの付き合いはかなり長いと思っている。 古くはPC-8801 mk2 SR、X1 Turbo、X68000、FM-Towns、PC-9801シリーズ(互換機含む)、PowerMAC 9500等をリアルタイムで使い、その後は、Windows PCの自作機を中心に現在に続いている。 デジタルガジェットに関しては興味もある事から、その時代の時々において、いろいろ使ったり調べたりして、専門家ほどではないが知識は蓄えてきたと思っている。 そうした経験を元に、今の時代へ情報発信させてもらっている。少々くどい言い回しが多いかも知れないが、お付き合いいただけるとありがたい。 連絡先:takegami@angel-halo.com (@を小文字にしてください)

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2 Responses

  1. ruser より:

    B&S、私もチェックしてました。リネの映像美がある以上それを超える作品が求められるのだろうけど、これは凄い…。
    が、私の場合はグラボのパワーを馬鹿食いして焼き尽くすんじゃ無いかと心配です。
    もう焼けるのはカンベン(ToT)

  2. 武上 より:

     これぐらいの映像を映し出すには、なんとなくハイエンドクラスのビデオカードが必要な気がします。
     最低でもGeForce9800 GTXとか…。
     もしこれがGeForce9600系で実現できるとするなならば、それは歓迎すべき映像美なのかもしれないけど…。
     その辺りは、正式発表後の要求スペックで確認するしかないかもしれないです。
     ただ、あれだけ速い映像が、プレイ画面だったとして私には操作できる自信がありません orz

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